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記事2008年10月3日 2111号 (1面) 
私大志願倍率6.9倍に
20年度大学短大入学者選抜実施状況
国立は定員減 志願者も減少
社会人入試枠減少傾向
 文部科学省は九月二十六日、「平成二十年度国公私立大学・短期大学入学者選抜実施状況の概要」を公表した。それによると、国立大学は募集人員の削減から入学志願者数が減少、志願倍率も微減した。一方、私立大学は募集人員が前年度比約三千人増えたことなどから、入学志願者数が約三万七千人増加、志願倍率も六・八倍から六・九倍に微増した。国立大学では約五千四百人の定員超過が見られ、専門高校等卒業生に対する特別入試はなお低調な状況だ。

 平成二十年度の募集人員は国立大学が九万五千八百六十八人、公立が二万五千二百五十七人、私立が四十四万四千七百八十五人だった。それに対して国立の入学志願者数は四十一万一千四百七十六人で、志願倍率は四・三だった。公立の入学志願者数は十三万七千四百六十三人で志願倍率は五・四倍、私立は三百五万八千六百四十六人で、志願倍率は六・九倍。
 【大学】
 (AO入試)実施する大学は増加を続けており、国立では五〇・〇%、公立は二五・〇%、私立は七七・四%。ただしそれによる入学者数は国立で二・五%、公立で一・七%、最も多い私立でも九・六%に過ぎない。
 (推薦入試)推薦入試を導入している大学は二十年度で九七・六%、ほぼ全大学で行われているが、推薦入試による入学者数は前年度に比べ約五千人減少し、入学者総数に占める推薦入試による入学者の割合が前年度から〇・三ポイント低下、三五・四%となった。
 (帰国子女入試)入学者数は一千二百五十二人で全体の〇・二%。
 (社会人入試)大学の七〇・九%、学部数でいうと五四・四%で実施されていたが、入学者数の割合は〇・四%、数では約百三十人減少し二千百三十二人に過ぎなかった。社会人入試を導入している国立大学は前年度比二校の減少。
 (専門高校・総合学科卒業生入試)専門高校等の職業教育に配慮した入試制度を設けている学校は前年度の三十三大学・五十一学部から四十二大学・七十三学部に増えたため、入学者数も二百九十三人から七百八人に増加したが、国立大学は実施大学、入学者数とも減少していた。
【短期大学】
 公立短大の平成二十年度募集人員は四千四百八十五人で前年度と同数。私立短大が約五千人減少し、八万七千百四十七人。入学志願者数は公立、私立とも減少、志願倍率は公立が二・七倍、私立が一・四倍となった。
 (AO入試)私立短大では七〇・三%の学校で実施されていたが、入学者数は全体の一四・六%で約一万人。公立短大での入学者数は八十一人と少ない。
 (推薦入試)推薦入試を実施した短大は全校。学科数で九九・六%、入学者数では六五・二%。
 (社会人入試)同制度による入学者数は全体の一・六%、一千二百五人。大学と同様減少傾向をたどっている。
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