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記事2008年10月13日 2112号 (2面) 
関短協が栃木県で秋季定期総会
文科省が概算要求説明
地域貢献できる人材育成テーマに講演も
 関東私立短期大学協会(会長=佐久間勝彦・千葉経済大学短期大学部学長)は平成二十年度秋季定期総会を十月九日、栃木県宇都宮市の宇都宮グランドホテルで開催した。開会あいさつで佐久間会長は、文部科学省高等教育局大学振興課の要望で、総会終了後の講演会で古田和之課長補佐の講演を行うことになったと紹介した。
 総会報告事項では、平成二十年度事務局長等研修会報告、文書管理(文書保管)の基準の検討について、報告を行った。協議事項では、平成二十一年度事業について、春季定期総会は四月二十八日、秋季定期総会は十月に、事務局長等研修会は夏休み期間を予定していることが報告された。次に、山梨学院短期大学へ厚生労働省から、保育士・栄養士・調理師・看護師の養成に関する指導・監査等を県に任せる改正を行う方針について意見を求めてきたため、これに関して日本私立短期大学協会へ提案するかどうか、佐久間会長に一任することとなった。
 引き続き講演会が開かれ、最初に日本私立短期大学協会の佐藤存・事務局長が「短期大学をめぐる最近の状況」を演題に講演。この九月十一日、文部科学大臣から中教審に「中長期的な大学教育の在り方について」諮問がなされたことから審議が始まるが、この中で短期大学士課程プログラムについても検討がなされるだろう、などと話した。
 続いて文科省の古田課長補佐が「国公私立大学を通じた大学教育改革の支援」と題して講演を行い、「国公私立大学を通じた大学教育改革の支援の充実等」平成二十一年度予算について説明を行った。それによると、二十一年度予算要求額は千百三十五億円で、前年比約一・七倍。例えば「学士力確保と教育力向上プログラム」(新規、九十六億円)では、教育の質保証のための「テキスト・教材等の開発・作成」「成績評価の厳格化」「新入生の補完教育」「単位の実質化に向けた学習支援」「総合的な英語学習」「教職員の職能開発」などに関する取り組みを公募。また「社会人力育成のための学生支援プログラム」(拡充、三十五億円)では、授業から遠ざかっている学生に対する積極的な指導など、「大学教育充実のための戦略的大学連携支援プログラム」(八十億円)では大学のコンソーシアム事業にも助成する。補助金申請の準備には時間がかかるため、今回、早期に説明を行った。情報が欲しい場合はノンペーパーでもかまわないので相談に来てほしいと、古田課長補佐は強調した。
 最後に文星芸術大学の林香君教授が「大学における地域社会貢献ができる人材の育成」をテーマに講演。同大学では、地域の養護施設や盲学校、お祭りなどでボランティア活動を行っており、それが学生と社会とのつながりを生み、大学と社会との垣根をなくし、周りの人たちの力で学生が社会人として育てられているなどと話した。
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