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記事2007年7月23日 2072号 (7面) 
新校長インタビュー (146) ―― 京華中学・高等学校
校長 金井 康氏
学びの楽しみを宝物に
現役の大学合格率は93%



 「『学びの姿勢』をしっかり身につけ、『学びの楽しみ』を知ってほしいものです。だれでもが、優れた才能を宿しています。学んで身につけたものは、一番の宝物だからです。ここからが京華の教育のスタートです」
 金井康・京華中学高等学校長(東京都文京区)は、学ぶことの大切さを強調する。
 「偏差値は、現在の学力を示してはいますが、その子供の将来を示しているものではありません。勉強自体が楽しく思えるようになり、やればできる、ということに気づかせることが重要です。そこを、京華生に期待しているのです」と続けた。同校の役割も、生徒の可能性の発見にあると言う。
 そのためには、まず基礎力を充実させることで土台をしっかりつくる。生徒一人ひとりがやり残したところを埋める。先取りよりも六年後に大学入試に対応できる学力をつけることができるかどうかを重視する。
 同校の目指す教育は、建学の理念「英才教育」と、校訓の「ネバー・ダイ」(Never Die)の精神の基に、次の三つのテーマを掲げている。
 @自立と自律の心を持ち、自らを見極める力を持つ豊かな人間性の形成。A将来の夢や進路希望の実現に向け、勉学のモチベーションを高める徹底した進路教育。B多様化する社会に対応でき、世界に通じる自己表現とコミュニケーション能力を育成。
 その方針に沿って、難関国公立・難関私大を目指す特進コースと、私大を中心に現役での大学合格を目指す進学コースを設け、それぞれが更に文系・理系に分岐する。選抜クラスは進学コースにある。
 進学指導は生徒の学習意欲を目覚めさせるために、適性検査、進学講演・説明会、そして担任面談と段階を経て、適性・能力を判断している。成績上位者を伸ばすだけでなく、中位・下位にも目を配ることで、十九年度の現役大学合格率は九三%を誇る。
 「学力は必ず伸びます。このことを生徒が信じて勉強に励んでほしいと思います。一人ひとりが大切な人生を持っています。本校で揺るぎない自信、感情に流されない理性、知性に裏打ちされた思考力、そしてひとつの現象を多角的にとらえられる想像力を身につけてほしいものです」と大いに期待をかけている。

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