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記事2007年6月3日 2066号 (3面)
保護者、生徒一万人を突破
子供に合った教育私学のメリット
神奈川県私立中学高等学校協会(高木茂理事長=高木学園女子高校長)は四月二十九日、横浜市・パシフィコ横浜の展示ホールCで「2007神奈川私立中学相談会」(後援=神奈川県)を開催した。この日は、私学へ通う子供を持つ保護者ら約一万千人が会場に詰め掛けた。県内私立中学六十校が各ブースで、それぞれ保護者らの相談に応じていた。 特設ステージでは、「私学の可能性」 ―― 私学の魅力はどこに ―― のテーマで、パネルディスカッションが行われた。淡路雅夫・浅野中学校長、千葉拓司・横浜雙葉中学校長、冨山隆・関東学院中学校長がパネラーとして参加、コーディネーターは森北喜久馬・朝日新聞社社会グループ兼教育グループ次長が務めた。パネルディスカッションでは、私立中学に進学するメリット、私立中学を選択する上でのアドバイス、入学する前と入学した後の現実とのギャップなどについて意見交換があった。 私立中学に進学するメリットについて、千葉氏は「一定の決まったメニューではなく、その子供の好きなものを提供できる、それが私学のメリットだ」とした。淡路氏は「私学は建学の精神に基づいて、学校の雰囲気や環境が違ってくる」とし、「一貫した指導方針の中で生活のよりどころを身につけられること」を私学のメリットとして挙げた。冨山氏も「確固たる建学の精神を持って子供を育成していく、その信頼感が神奈川私学のすべてだと思う」と、建学の精神の重要性を指摘した。 私立中学校を選択する上でのアドバイスについて、淡路氏は「子供は触れ合い方、指導の仕方によって変わってくると期待している。学校選びは子供の性格、生活を観察するところから始まるのではないか」と述べた。千葉氏は「データ以外にインスピレーションとか、勘もほんとに大切な一つの要素でもあるかな」と語った。冨山氏は「子供の様子を見て、いつの時期に受験させるかを決めた方がいい」とした上で、「本当に子供にとっていい学校、という物差しをたくさん持って当てはめながら決めていった方がいいのではないか」と提案した。 また、本人の意欲が乏しい点の問題については、冨山氏は「親以外の人に面倒を見てもらうのがいい」と、千葉氏は「子供のやりたいことは何か、将来どんなことをしたいのか、などを考えて、関心を向けさせていく、次に勉強の仕方を考えさせる。これが原点だと思う」と強調した。
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