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記事2007年6月23日 2068号 (7面) 
新校長インタビュー (145) ―― 専修大学附属高等学校
校長 鈴木 高弘氏
学校は教師の意識次第で
カリキュラム改善で授業に魅力化



 「学校は教師次第で良くも悪くも変わります。教師が目的意識を持って取り組むこと、そして学校の持っている資源を探し出し、これを最大限活用すれば、学校は必ず飛躍すると思います」
 熱く語るのは、鈴木高弘・専修大学附属高等学校長(東京都杉並区)だ。
 鈴木校長は平成九年、都立高校の指導困難校≠ノ赴任した。半数の生徒が退学をするという高校だった。鈴木校長の仕事は、汚れた校内を掃除するところから始まった。毎日、七時半前には学校に出勤し、ジャージ=iジャージはトレードマークとなる)に着替え、約一時間校内をくまなく回る。これが鈴木校長の日課となった。
 カリキュラムを思い切って改善し授業の魅力化を図り、古参教員や中堅教員の意識改革を通して、学校再生に取り組んだ。その結果、退学者は激減、都立普通科でも一、二を争う高倍率の高校へと変わった。
 「校長がやる気になれば、学校は変わります。校長が先頭に立って、逃げることなく行動すれば、必ず変わります」と、経験に裏打ちされた言葉には説得力がある。
 また鈴木校長の経験から「学校をよくするためには、地域住民に信頼された学校でなければならない。地域の特性を生かしながら、学校のあるべき姿を追求していくことが欠かせない」という確信を持つ。
 専修大学附属高校は校訓「誠実・努力」の下に、「時を守り、場を浄め、礼を正す」という教育目標を掲げている。学習面では、@主要三教科の基本学力の向上A進路・適性に合わせたカリキュラム編成B興味関心の場を広げる総合的な課題の追求C土曜講座Dグローバルな視点を育てる国際交流等。この特色化によって、バランスの取れた学力を伸ばし、「将来、社会のリーダーとして活躍できる人材を育てる」ことを目指している。
 特に進路面では、専修大学直系の利点を生かし、大学の設備利用、講義の受講ほか、さまざまな高大連携策を推進している。
 鈴木校長の専門は日本史。ライフワークである小笠原諸島史の研究も着々と進んでいる。

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