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記事2007年6月13日 2067号 (7面) 
新校長インタビュー (144) ―― 聖学院中学・高等学校
校長 山口 博氏
オンリーワン教育
キリスト教と英語教育を重視


「私が本校で学んだのは三十七年前になりますが、キリスト教精神に基づく『オンリーワン教育』は、今と変わらず実践されていました」と、母校に迎えられた山口博・聖学院中学高等学校長は振り返る。
 同校で、山口校長はキリスト教と出合った。そして、教会へ通うようになってからは、物事を横だけではなく、縦からも考えるようになったと言う。大学四年のとき、クリスチャンとして洗礼を受け、牧師として神に仕える道を選んだ。
 「中学・高校での教育は非常に重要だと思います。体や頭の成長とともに、心の面でアイデンティティを確立しなければならないからです。人間は、その時々に与えられる言葉によって成長すると言われます。どれだけ良い言葉を受けたかが非常に重要です」
 同校は「学習指導」と「生活指導」、それに「キリスト教精神」を三本柱とし、それぞれが多彩な体験学習と、自主的な課外活動で結ばれている。
 「本校の原点はキリスト教と英語という二つのグローバルスタンダード」(山口校長)と言われるように、同校では現在、週一回の学年礼拝と聖書の授業を中心に、日常の教科学習や生活指導、学校行事、個別カウンセリングなどのさまざまな宗教教育を実践している。
 「聖学院の良さは、卒業してみて、初めて分かる。これもキリスト教教育の影響があると思います」と実感を込めて述べた。それは、同校が一人ひとりを大事にする「オンリーワン教育」を実践しているからだ。
 「私はキリスト教を基本に生徒たちとどれだけ信頼関係を結べるか、そして、願わくは本校の教職員、PTA、後援会そして、同窓生の方々との信頼関係を大事にしたいと思っています」。家庭と学校とについては、「強く連携して、一人ひとりの生徒を見守り支えていく」と強い思いを持っている。
 山口校長は、同校の校長に就任する前は、酪農学園大学で十五年間、宗教主任、教授、副学園長を務めた。聖学院は今年、創立百一年を迎えた。あらためて建学の精神に立ち返り、「キリスト教」と「英語教育」を軸とするグローバルスタンダードを見据えた環境を目指している。

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