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記事2007年3月13日 2059号 (2面) 
中高校の入学状況等調査 中高連が報告書
私立中学志願者過去10年で最高
私立中学入学者は前年度より五千人増
私立高校定員充足率77%に
日本私立中学高等学校連合会(田村哲夫会長=渋谷教育学園理事長)は、このほど「平成十八年度調査報告書」を刊行した。この調査報告書は、昨年五月一日現在で私立中学校と高校について入学状況や生徒数、財務状況等をまとめたもの。調査結果の概要をみると――。

 (中学校)全国に私立中学校は七百二十五校、中等教育学校前期課程は十校あるが、うち活動校は中学校が六百八十九校、中等教育学校前期課程が十校。両者を合わせた六百九十九校が調査対象となった。
 その内訳は、男子校百四校(一四・九%)、女子校二百二十一校(三一・六%)、共学校三百七十校(五二・九%)、男子部・女子部校四校(〇・六%)。一校当たりの学級数は一〇・〇学級で、前年度に比べて〇・一学級増えていた。一校当たりの最多学級数は三十六学級で、最少学級数は二学級だった(新設校・再開校、募集停止校を除く)。
 総生徒数は、二十四万九千八百五人(六百九十八校で)、前年度に比べて五千十八人増加していた。一校当たりの平均生徒数は約三百五十八人、男女別等の生徒数は、男子校五万一千二百三十四人、女子校七万九千八百四十人、共学校十一万三千七百四人、男子部・女子部校五千二十七人だった。私立中学校の定員充足率は全国平均で七九・一%、前年度比で一・四ポイント増加した。男女別等の充足率は、男子校が八八・八%、女子校が七一・八%、共学校が八〇・四%、男子部・女子部校が一〇五・三%。定員充足率が一〇〇%を超えていた学校は全体の三四・三%。
 学則定員は十八年度を含むここ十年間で初の三十万人台(三十万一千三百六十一人)。生徒数もここ十年で最多となり、充足率では平成九年の八六・六%には及ばないものの、私立中学校人気を反映した数字となっている。入学定員(募集定員)は、六百九十六校で九万二千二百三十七人、入学者数は八万五千三百十八人、入学志願者数は四十万一千四百七十九人、入学定員に占める入学者数を示す平均入学充足率は八六・三%で、これらの数字はいずれもここ十年で最高値となった。そうした一方で、生徒納付金を前年度に比べ増額した学校は二十三校にとどまり、据え置いた学校が全体の九四%の六百五十六校あり、減額した学校も六校あった。
 一校当たりの本務教員数は一九・九人と前年度比〇・四人増加、本務教員一人当たりの生徒数は同〇・二人減少して一六・三人となっていた。
 (高校全日制)全国の私立高校全日制は一千三百十四校、中等教育学校後期課程(全日制)が十校あるが、活動校は一千三百十六校(高校全日制一千三百七校、中等教育学校後期課程が九校)で、それらが調査対象。一校当たりの学級数は二二・六学級で前年度と比べて〇・四学級減少していた。一校当たりの最多学級数は百四十二学級、最少学級数は一学級(新設校・募集停止校を除く)。
 生徒数は百三万一千二十人で前年度と比べ二万九千七百三十七人減少していた。一校当たりの平気生徒数は七百三百八十三・四人、前年度比二七・六人の減少だ。一校当たりの最多生徒数は四千三百四十六人で、最少生徒数は一人(新設校・募集停止校を除く)。男女別等の生徒数の割合は、男子校が一〇・六%、女子校が一七・九%、共学校が七〇・四%、男子部・女子部校が一・一%。中等教育学校後期課程を含めた全日制高校の学科別生徒数は、普通科が全体の八五・六%を占め八十八万一千二百四十五人、商業科が三・八%、工業科が三・九%、家庭科が一・八%、その他の学科が五・一%だった。平成十八年度の全体の定員充足率は七七・〇%で、定員充足率は低下傾向を続けている。
 学科別の定員充足率は普通科が七八・六%、商業科が五六・八%、工業科が七一・九%、家庭科が七四・一%、その他の学科が七八・九%だった。
 一方、入学状況に関しては、集計対象校一千三百八校における入学者数は前年度比一・八%、六千二百二十四人減少していた。入学志願者数は百十八万二千八百四十人で前年度比一・三%のマイナス。平成九年から十八年度までの十年間に私立高校の入学者定員、入学志願者数、入学者数はそれぞれ約五万三千人、三十九万人、八万八千人減少していた。生徒数の減少に合わせて教職員数の削減が続いているが、一校当たりの本務教員数は四五・四人で前年度と比べて〇・三人減少していた。

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