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記事2007年2月13日 2056号 (1面)
山崎中教審会長 | 第四期中央教育審議会の初会合が二月六日、都内で開かれ、席上、伊吹文明文部科学大臣が、学校で何を教えるのか、教育の最終責任の所在、教員の資質の担保のあり方等について早急に検討し二月中か、遅くとも三月早々には答申をまとめてほしいと要請した。答申を受けて文部科学省では今国会に学校教育法、地方教育行政法、教育職員免許法の各改正案を提出する。また教育振興基本計画のあり方を検討する「教育振興基本計画特別部会」の設置を決めた。委員は会長が決定する。
これらの問題に関しては、中教審の初等中等教育分科会と教育制度分科会が審議を担当するが、同省の加茂川幸夫生涯学習政策局長は、ハイペースで、両分科会が合同して集中的に議論して二月中には審議を終えたいとの考えを明らかにした。 初等中等教育分科会等の初会合は二月中旬で調整が進められている。 また中教審の会長に就任した山崎正和・LCA大学院大学長は、時間がない中での審議を余儀なくされることについて、「間に合うかどうかは法律の具体性による。法律案は抽象的に書かざるを得ないのではないか」、また「第一回の法律で制度がすぐに実行できるかは別問題。別の法律が必要になるかもしれない」と語った。伊吹大臣は、当面、一番早くやらなくてはいけないのが、学校教育法の改正とした。 学校教育法改正案など三法案については、政府の教育再生会議も一月二十四日に安倍総理に提出した第一次報告の中で、不適格教員への厳しい対応などを盛り込んだ教育免許更新制の導入、校長を中心とする責任体制の確立、副校長、主幹等の新設、教育委員会のあり方の抜本的改革等のため、今国会への提出を求めていた。安倍総理自身も三法案の提出に積極姿勢を見せている。教育再生会議が二月五日に公表した教育委員会制度の抜本的見直し案では、教育委員会などの事務処理が法令の規定違反、または著しく適正を欠き教育本来の目的達成を阻害していると認めるときは、文部科学大臣が是正勧告を行い、改善が見られない場合は是正指示を行うとの改革案を打ち出した。そのため二月六日の中教審総会では、早速、石井正弘岡山県知事がこの方針を取り上げ、「大臣の是正勧告、教育長の任命承認は、地方分権の観点から問題がある。国と地方は対等。分権型の社会を作ってほしい」と今後の教育委員会論議では地方分権を意識するよう文部科学省側に釘を刺す一幕もあった。 中教審前会長の鳥居泰彦・日本私立学校振興・共済事業団理事長は、文部科学省顧問に就任、今後も適宜中教審審議に参加する。中教審副会長には、梶田叡一・兵庫教育大学長と三村明夫・新日本製鐡株式会社代表取締役社長が就任した。
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中教審総会であいさつする伊吹文科相 |
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