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記事2007年10月3日 2078号 (1面) 
大学等入学者選抜状況を公表 文科省
私大志願倍率上昇
国公立大の志願倍率低下
短大公私ともAO入試増
文部科学省は九月二十五日、国公私立大学・短期大学における平成十九年度入学者選抜実施状況を公表した。それによると、国公立大学については入学志願者数が減少し志願倍率が低下、一方、私立大学については入学志願者数、志願倍率とも伸びていた。短期大学については公私立ともAO(アドミッション・オフィス)入試を実施した大学数、学科数、入学者数が増加。社会人特別選抜で入学した社会人学生の数は大学、短大とも減少傾向だった。

 今春の国立大学(八十三大学・三百八十二学部)の募集人員は九万六千百八十六人。それに対して四十一万三千八百七十人が志願。しかし募集定員減を超える入学志願者減のため志願倍率は前年度の四・四倍から四・三倍に低下。受験者数は三十一万二千七百三人、そのうちの合格者数は十一万一千三百八人、またそのうちの入学者数は十万一千三百六人だった。いずれも前年度に比べて減少していた。
 国立大学のほぼすべて(八十一大学)では、定員を超えて学生が入学、超過数は全体で五千百二十人を数えた。なかには筑波大学(百八十五人超過)のように百人を超える大学もある。(記事中の入学志願者数、受験者数、合格者数は延べ数)
 一方、私立大学(五百六十一大学、一千四百九十六学部)の今春の募集定員は四十四万一千六百三人。それに対して入学志願者数は三百二万一千二百十七人で志願倍率は前年度を〇・一ポイント上回る六・八倍となった。
 志願者数は前年度比約九万人の増加。受験者数は二百九十万五千二百三十五人、合格者数は百七万二百四十八人、入学者数は四十七万六千八百二十三人だった。
 私立大学全体の定員超過は三万五千二百二十人。私立大学ではすべての数値が前年度を上回っていた。
 公立大学(七十三大学、百六十六学部)の募集定員は二万五千八人、入学志願者数は十三万五千百四十三人。
 志願倍率は前年度から〇・二ポイント落ちて五・四倍だった。
 受験者数は約三千人減少し十万二千六百人、しかし合格者数は七百六十三人増えて三万四千四百六十九人、入学者も三百三十一人増えて二万六千六百十三人となった。定員超過は一千六百五人。
 このうちAO入試をみると、国公私立大学とも実施する校数・学部数、入学者数が増加傾向で、国立大の四二・二%、公立大の二三・三%、私立大の七一・七%で実施されていた。
 ただし入学者全体に占める割合は最も多い私立大でも八・二%どまり。
 推薦入試は国公私立大の九六・九%が実施、推薦による入学者数は入学者全体の三五・七%を占めていた。
 社会人特別選抜に関して実施の大学は多い(国公私立大の六九・〇%)が、入学者全体に占める比率はわずか〇・四%。
 短期大学についてみてみると、私立では募集定員、入学志願者数、志願倍率、受験者数、合格者数、入学者数いずれも前年度を下回っており、志願倍率は前年度から〇・二ポイント下がり一・五倍となった。公立の短大は志願者数が減ったものの、受験者数、合格者数、入学者数が前年度と比べ増加した。
 AO入試に関しては、私立短大の六一・六%で、学科単位では五七・一%で実施されていた。AO入試による入学者は全体の一一・六%。また推薦入試は公私立短大の九九・七%で実施されており、ほぼ飽和状況。入学者数全体に占める比率は六七・三%。
 社会人特別選抜は公私立短大の七八・四%で実施されていたが、入学者数は全体の一・五%にすぎない。

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