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記事2006年9月13日 2037号 (2面) 
平成18年度学校基本調査速報の概要 文部科学省 (2)
医療系が最大の生徒数
専修学校私立増加、国立激減
四大、短大卒業の入学者2.3万人
 文部科学省が八月十日に公表した「平成十八年度学校基本調査速報」から今回は、専修・各種学校の現況を報告する。
 ■専修学校 専修学校の平成十八年度現在の校数は、国公私立合わせて三千四百四十一校。前年度に比べ二校増加した。このうち私立は三千二百三十一校(九三・九%)を占め、前年度に比べ六校増えていた。
 平成八年度以降の最近十年間をみると、私立は九十校増加、国立は百四十八校から十一校へと激減、公立は二十四校減少し百九十九校となった。専修学校教育から国立はほぼ撤退したといえる。
 国公私立を合わせた平成十八年度の生徒数は、七十四万九千九百九十六人。前年度と比べ三万三千七百八十七人減少していた。
 課程別の生徒数は、専門課程が六十六万七千七十人、高等課程は四万二千四百六十六人、一般課程が四万四百六十人だった。このうち私立校の生徒数は、七十二万八百四十八で、前年度比三万三千四十人の減少。
 平成十八年度の国公私立校の入学者数は、三十五万八千二百二十一人。そのうち専門課程の入学者は三十万八百十四人。この中には四年制大学、短期大学、高等専門学校の卒業者二万二千五百十七人も含まれている。
 専門課程の分野別生徒数は、工業系が十万千九百五十七人、農業系が三千九十六人、医療系が二十万八千三百七十四人、衛生系が八万四千八百四人、教育・社会福祉系が六万一千七百七十九人、商業実務系が六万五千六百五十九人、服飾・家政系が二万三千百七十七人、文化・教養系が十一万八千二百二十四人という内訳。医療系が最大の生徒数を抱えていることになる。医療系生徒約二十一万人のうち、約九万人が看護師養成学校の生徒。
 また修業年限四年以上の専修学校の課程でも医療系の生徒が四分の三を占めていた。
 今年三月に高校を卒業した者の内、専修学校専門課程に進学した者は全体の一八・二%で、前年度に比べ〇・八ポイントの低下。高卒後に専門学校に進学する率は、平成十六年度以降、漸減傾向を続けており、その一方で四年制大学への進学と景気回復傾向から就職が増加傾向を続けている。
 専修学校の本務教員数は国公私立合わせて四万二千二百二十四人で、前年度に比べて四百四十八人増えていた。兼務教員数は十一万四百四十三人、本務職員数は一万七千四百二十一人。
 ■各種学校 平成十八年度現在の学校数は、私立が一千七百十五校、公立が十四校。前年度に比べそれぞれ九十九校、二校減少していた。国立は学校がない。各種学校はとりわけ厳しい状況で、専修学校制度ができたこともあって、昭和五十一年度に七千校あった学校数は、一千七百校余りとなった。各種学校の生徒数は公私立合わせて十四万九千九百七十六人。このうち私立の生徒数は十四万八千九百十七人で前年度と比べ一万三千五百三十八人減少していた。各種学校の生徒数の九九・三%は私立。各種学校では、いわゆる自動車教習所の生徒数が四万四百七十九人で最も多く、次いで予備校の生徒が二万七千五百五十一人、さらに文化・教養系が二万一千八百四十二人、商業実務系が一万五千四百五十三人、医療関係が一万一千三百八十六人などとなっている。修業年限別では、約六万人が一年未満の課程に学び、約九万人が一年以上の課程に学んでいる。高校卒業後に各種学校に進学した生徒は全体の三・六%だった。各種学校の生徒のうち高卒以上を入学資格とする課程の生徒は二万九千二百四十八人で全体の一九・五%。

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