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記事2006年8月13日 2033号 (1面) 
文科省の学校基本調査速報
高校大学進学率は過去最高
高、短大、四大卒とも就職率上昇 高等教育機関への進学率76%に
私立小中学校学校数生徒数とも増加 大学生は24年ぶりに減少
 文部科学省は八月十日、平成十八年度学校基本調査速報を発表した。それによると、高校等進学率(通信課程含む)が前年度比で〇・一ポイント上昇し九七・七%、大学等進学率(現役)も同二・〇ポイント増加し四九・三%となり、ともに過去最高を記録した。大学等進学率の上昇の煽りを受け専修学校専門課程への進学率は、同〇・八ポイントダウンし一八・二%となった。また高卒、短大卒、四大卒とも就職する比率が上昇、一時的な仕事に就く比率、進学も就職もしない比率(家事手伝い等)は減少した。

 私立学校の学校数、在学者数等を見ると――。 就学人口の減少が続いているが、学校数は、前年度に比べ私立小学校が四校、私立中学校は五校、私立高校は四校、私立中等教育学校は一校、私立大学は十五校、私立専修学校は六校それぞれ増加した。その一方で私立幼稚園は三十七園、私立短大は十五校、私立各種学校は九十九校減少していた。在学者数は、前年度に比べ、私立小学校で二千百二十人増え七万三千七十人となったほか、私立中学校では四千八百四十二人増え二十四万七千三百四十八人に、私立中等教育学校では六百十九人増え四千五百八十七人となった。しかし私立高校では三万六百四十三人減り百三万八千二百八十人となった。また学校数が増加している私立大学は学生数が九千八百八十九人減少していた。
 国公立大学の学生数は増加していた。国公私立大学の学生数全体では約六千人の減少。大学の学生数は戦後、昭和五十四年から五十七年にかけて減少を経験したが、それ以降は再び増加に転じ前年度に比べ減少したのは二十四年ぶり。大学生数減少時代の幕開けという可能性もある。その中にあって女子学生の増加が目立っており、数(約百十二万七千人)、比率(三九・四%)とも過去最高。
 私立短大は、前年度比で一万三千六百七十四人減少し、私立専修学校も三万三千四十人減少していた。私立各種学校は一万三千五百三十八人の減少。これにより、私立学校の在学者数のシェア(全体に占める比率)は、幼稚園で七九・八%(前年度比〇・二ポイント増)、私立小学校で一・〇%(変わらず)、中学校で六・九%(〇・二ポイント増)、高校で二九・七%(〇・一ポイント増)、短大で九三・八%(一・一ポイント増)、大学で七三・五%(〇・二ポイント減)、専修学校で九六・一%(〇・一ポイント減)などとなった。
 私立学校の経営を大きく左右する在学者数に関しては、小・中学校を除く大半の校種で減少を続けているが、それに応じた本務教員数の削減は教育改革への対応などで難しい状況のようで、大学や幼稚園、専修学校では前年度に比べ増加していた。本務教員数が減少していたのは、高校、短大、各種学校。
 今年三月の国公私立高校卒業者数は、約百十七万二千人で前年度比約三万一千人の減少。大学等(大学学部、短大本科、大学・短大通信教育部等)への進学率は四九・三%、専修学校専門課程への進学率は一八・二%、就職率一八・〇%など。
 高校卒業者の高等教育機関(専修学校専門課程を含む)への進学率は(過年度高卒者等を含め)七五・九%。四人に三人が高等教育機関に進学していることになる。
 今年三月大学学部を卒業した者は約五十五万八千人。そのうち大学院等への進学率は一二・一%、就職率は六三・七%。今年三月の短大卒業者数は約十万人。大学等への進学率は一一・七%、就職率は六七・七%だった。

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