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記事2006年7月3日 2028号 (7面) 
新校長インタビュー (132) ―― 共立女子中学・高等学校
校長 平野 英雄氏
中高完全一貫体制をスタート
高一まで基礎力、中学カリキュラム大幅変更


 共立女子中学・高等学校(平野英雄校長、東京都千代田区)は今年度から、新校舎完成とともに中高六年間の完全一貫体制をスタートさせた。今年度から高校の校長職を兼任することになった平野校長は、「中学・高校の教育の接続をスムーズにさせ、本校のこれまで培ってきた教育力をより合理的にすることによって、一層効果的に成果に結びつけ、生徒の人格を磨き、学力を引き上げる趣旨です」と方針を語る。
 同校は「女性の自立」を建学の精神に掲げ、生徒一人ひとりの可能性をさらに大きく開花させていくことを目標に置いている。カリキュラムは「四+二」のシステムを採用。この方針の基に中学一〜高校一年までを基礎力養成期間と位置づけ、基礎的な教養を偏りなくさまざまな角度から学び、大きな、しっかりとした土台づくりを行う。学校週六日制の下で、今年度から中学校のカリキュラムを大幅に変えた。シラバスについて、平野校長は「シラバスとは教師と生徒との契約関係で出来上がっているものです。目標達成に向かっていくのは、生徒ばかりでなく、教師もその責任があるからです。教師はその内容を具体化し、効率よく進める責任があります」と強調する。
 また、中学から高校段階まで一貫性を持った進路指導を行っている。「中一では共立生になるために自分史作成」、中二では「社会とのかかわりを知ろう」、中三では「将来の職業調べ」、高校一年では「自分を見つめ、将来を考える」、高校二年では「目標を定め、自己を啓発する」を、それぞれテーマにプログラムを組んでいる。
 生徒一人ひとりの適性を見極め、校訓「誠実・勤勉・友愛」の具体化として、他人との共生の中でリーダーシップを発揮し、礼節を重んじながら「自分色」に輝いていける自立した女性の育成のために、中学一年から「自我同一性調査」をつくり、実施している。「社会性と自我意識の関係を調べ、生徒の多様な『動機』を意識したきめ細かい指導を行う」(平野校長)ためだ。
 「父母の会は組織も名称も改め、中高PTAとし、学校と家庭とのかかわりを密接にし、生徒のために協力しあい、保護者相互が啓発し楽しく教育活動を行えるようにしました」と平野校長。

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