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記事2006年4月13日 2018号 (2面) 
文科省、スーパーサイエンスハイスクール31校を公表
科学技術理科、数学教育重点に
新規指定31校、うち私学6校
大学と連携した研究、カリキュラム作成
 文部科学省はこのほど、「スーパーサイエンスハイスクール」の平成十八年度新規指定校三十一高校を公表した。十八年度の指定校になったのは、公立二十四校(応募校三十一校)、私立六校(同十二校)、国立一校(同二校)。

 このうち私立の十八年度新規指定校は、佐野日本大学高校(栃木県)、早稲田大学高等学院(東京都)、名城大学附属高校(愛知県)、立命館守山高校(滋賀県)、武庫川女子大学附属中学校・高校(兵庫県)、ノートルダム清心学園清心女子高校(岡山県)、の六校。
 新規指定の三十一校のほか、継続指定の高校が六十八校あり、平成十八年度現在、スーパーサイエンスハイスクールは前年度より十七校多い九十九校となった。
 スーパーサイエンスハイスクール事業は、科学技術・理科、数学教育を重点的に行う高校で、将来の国際的な科学技術系人材育成の取り組みや、大学と連携した研究、カリキュラム作成の研究等を推進するのが目的。指定期間は五年間。同事業の平成十八年度予算額(文部科学省)は約十四億五千万円。
 新規指定校の佐野日本大学高校では、学校設定教科・科目「探求科学科」を設定し、指導内容や教材、指導方法等について研究するほか、国語、公民などの既存の科目でも発展的内容に関わる指導内容等を開発研究していく。早稲田大学高等学院では、身近な自然現象の研究から出発して、地球環境のあり方をシステムとして捉えていく能力の向上、小規模(ミニ)テラホーミング施設を用いて様々な実験から惑星環境システムの研究などに取り組む。名城大学附属高校では一年次に「高大連携講座」(希望制)を、二年次では「先端科学」「数理特論」などの科目を開講、三年次では発展的な内容として「課題研究」等に取り組む。今年開校の立命館守山高校では大学の研究開発拠点を高校キャンパス内に設置、高大連携教育や単位認定、高大院の「ファストトラック」制度(実質的飛び入学制)等を課題とするカリキュラム・高大院接続の改善、学生や院生派遣による地域社会の科学技術教育向上などに取り組む。諸プロジェクトの集大成として滋賀県で「高校生国際『みず』フォーラム(仮称)の開催を目指す。武庫川女子大学附属中学・高校では高校一年次で数学・理科の単位数を増やすとともに、学校設定科目「数学演習T」「科学演習実験T」、特別教科理系英語を設定、それに伴い単位数が減少する教科を補う教科間協力や教材開発などを進める。清心女子高校では、平成十八年度から設置する「生命科学コース」を中心に女子の理系進学を支援、将来、科学技術分野で活躍できる人材を育成する女子教育システムを構築する。研究の柱は女性の科学技術分野での活躍を支援できる教育課程や教育内容の開発など。

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