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記事2006年3月23日 2016号 (2面) 
東北大学情報データベース構築、早大業績表彰
千葉工大キャリア支援の事例発表
【大学教育部会】
 学生支援の方策を検討している中央教育審議会大学分科会大学教育部会(部会長=木村孟・独立行政法人大学評価・学位授与機構長)は三月十六日、都内で会合を開いた。東北大学、早稲田大学、千葉工業大学の三校が事例発表を行った。
 東北大学の菅井邦明・教育・学生支援担当理事は、同大が年にそれぞれ二回、学生支援全学連携・連絡会、東北大学における学生相談・学生サービスの展開を考える研究会などの会合を設けていると発表。さらにキャンパスライフ支援室、教育相談室なども設置しているという。背景には相談件数の増加、相談内容の多様化、ハラスメント相談の増加などがある。今後の展望として、大学情報データベースの構築などを挙げている。
 早稲田大学の岩井方男学生部長は学生数の多い同校の支援体制を説明した。特に同校の課外活動は盛んで、サークルは約二千あるという。独立心や指導性の育成において絶好の機会と捉え、課外活動に対し会計監査を実施して適切な補助金を交付、優秀な業績を表彰するなどして振興を図っている。
 経済支援としての奨学金は、単なる金銭の授受ではなく、それを媒体した人と人とのつながりであることを認識させる。会食の場などを設け奨学金寄付者と奨学生との交流の場をつくっている。
 学生相談は「総合健康教育センター」において医師、弁護士らの専門家による対応が常時可能となる体制を組んでいる。
 岩井部長は「教務部」と「学生部」という従来型の分類では支援の実情に不合理が生じることを指摘。「全学的な学生支援体制作りの旗振り役が学生部である」と強調した。
 千葉工業大学の宮川博光学生部長はキャリア支援について取り組みを話した。平成十二年からスタートした「ベンチャー・モノづくり支援」では資金、施設の両面でサポートし、学生に夢を与え、学内の活性化、勉学意欲の向上を図っている。学内二十平方bの部屋には机、ネットワークを備え、一事業につき百万円の資金支援を行っている。これまで十四人の学生社長が誕生しているという。

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