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記事2006年2月23日 2013号 (2面) 
日私教研平成18年度研修事業決まる
11月初の学校評価と教員能力開発研修
私学経営研修会を6月に
全国研究集会東京大会で小柴氏講演
 財団法人日本私学教育研究所(佐藤早苗理事長)の平成十八年度研修事業計画案の概要がこのほど明らかになった。そのうち直轄研修会は、六月八・九の両日、青森市内のホテル等を会場に開く「私学経営研修会」を皮切りに、「私学の教育課程研修会」「国際教育研修会」「学校事務研修会」「学校法人制度・財務研修会」などのほか教科別の研修会等を十一月中旬までに実施する。平成十八年度からは新たに「学校評価と教員の能力開発研修会」を実施する。自己点検・評価が努力義務化されている中で、学校評価の問題等について研修する。この研修会は三年にわたって実施する計画で、初年度の今年は基礎編として大学の研究者や文部科学省の担当官ら講演のほか、事例報告などが予定されている。

 六月に行う私学経営研修会では、「私学の挑戦と新たな使命――多様性と独自性を展望する」をテーマにしたパネルディスカッションが行われる。パネリストは私立高校の理事長・校長。青森山田中学・高校、青森大学の見学も予定されている。私学の教育課程研修会では中高一貫教育を考える、特色あるコース・専門学科を考える、総合学習・クロスカリキュラムの展開を考える――をテーマにした三分科会が開かれるほか、分科会の内容に沿った事例発表も行われる。
 一方、今年で五十四回目の全国私学教育研究集会は十一月九・十の両日、東京港区の新高輪プリンスホテル国際館パミールを主会場に開かれる。約一千人の私立中学高校の理事長、校長、教員らが参加する予定。実施を担当するのは東京私立中学高等学校協会。
 初日午後と二日目の終日開催の部会は、(1)私学経営(私学でしかできない教育と経営)(2)教務運営(ゆれる教育課程と私学)(3)生徒指導(子ども・保護者とのよりよい関わりを求めて)(4)学校における危機管理(災害対応と人的行為の被害予防)(5)環境教育(地球の現状と共存のための哲学)(6)食育と健康管理(健全な食生活への導き――おいしく楽しく)(7)「ことば力」T(外国語教育)(外国語学習の基礎・基本と発展へ)(8)「ことば力」U(国語・社会等の基礎学力)(生徒と教師、自己を語れる日本語の力)(9)「ことば力」V(数学・理科等の基礎学力)(論理的思考力はどう育てるか)(10)表現力教育(芸術・体育)(表現する力を育てる――聴く・観る・創る)(11)情報文化と学校(ネットワークと文化の広がり、セキュリティ教育)。研修では都内私立学校での授業見学も予定されている。初日の開会式に続く記念講演ではノーベル賞受賞者の小柴昌俊・東京大学名誉教授が、その後昼食を挟んで行われる基調講演では村上和雄筑波大学名誉教授がそれぞれ講師を務める。村上氏は遺伝子暗号解読の第一人者。『生命の暗号』など著書多数。
 一方、初任者研修事業は中学高校関係では全国十一地区で地区研修会が、小学校関係では三地区で地区研修会が開かれる。地区研修会の大半は七月、八月中の実施。初任者研修の全国研修会は十月十九日から三日間の日程で埼玉県嵐山町の国立女性教育会館を会場に実施される。これまで会場としていた日本私学教育研究所が十八年度から宿泊館を閉鎖するため会場を変更した。私立学校十年経験者研修会は三地区(中学高校が二地区、小学校が一地区)でいずれも八月中、三日間の日程で開かれる。このほか東北、関東、中部地区で地区別の研修会が開かれ、さらに県単位の研修会も計画されている。

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