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記事2006年12月23日 2052号 (7面) 
経常費補助増額を 私学振興で京都と大分で大会開く
【京都保護者連京都経営者協】
教育振興への推進力に
保護者負担の公私間格差是正


 京都府私立中学高等学校保護者会連合会(中田智之会長)と京都府私立中学高等学校経営者協会(小野山利雄会長)は十一月十一日、京都市・京都産業会館で京都私学振興大会を開催、私学に子供を通わせている保護者や教職員ら約七百五十人が集まった。

 第一部では、京都府私立学校教育功労者表彰式が行われ、京都府知事表彰(功労者、教育研究、永年勤続)として計五十七人が受賞した。緒方正倫・京都府私立中学高等学校連合会長(京都女子中学高校長)は式辞の中で、「これまで以上に私学教育振興への推進力となって活躍してほしい」と受賞者を激励した。
 第二部では、主催者を代表して、中田会長は教育費の保護者負担の公私間格差に大きな開きがあるとして、公私間格差是正を訴えた。
 小野山会長は「教育の量から質へ転換し、質の向上を図ることができるようにしたい」とあいさつした。
 一方、来賓として、伊吹文明・文部科学大臣が出席し、「改正教育基本法には私学の条項を新たに設け、私学の公共性、大切さを書きとめようとしている。これができると、かなり(助成等が)可能になってくる」と祝辞を述べ、「私学は建学の精神の基に教育を行っているのであるから、自制と誇りを持ってほしい。こういう私学を応援していきたい」とあいさつした。
 また、山田啓二・京都府知事の祝辞を代読した麻生純・京都府副知事はその中で、「私学教育の振興は大事だ。私学教育の充実に取り組んでいく」と力強くあいさつした。
 大会では、(1)「私立学校振興助成法の精神に則り、私立中学高等学校経常費補助金の大幅増額を要請します」、(2)「保護者の教育費負担の公私間格差是正を要請します」、(3)「保護者の教育費負担軽減のための税制改正を要請します」――この三点を決議した。

【大分県私学協大分私中高協】
中高教育をリード
私学ドリームであらたにシンポ開催


 大分県私学協会と大分県私立中学高等学校協会は十一月九日、大分市・iichiko総合文化センターで「未来を担う人間の育成をめざして」をテーマに「大分県私学ドリーム2006」を開催した。二十四回目を迎えた私学ドリームは、新しい試みとしてシンポジウムが行われた。

 主催者を代表して、津村哲也・大分県私学協会理事長は、大学進学、中高一貫教育、文化、スポーツ、ボランティア活動などそれぞれの分野で県下の中学高校教育をリードしていると述べ、その上で、「私立学校は以前より中高一貫教育を含め保護者の方や地域社会が求める多様な教育を実践していますが、今後はこれまで以上に一層励み、未来を担う人間の育成に努めてまいるつもりです」とあいさつした。
 来賓の広瀬勝貞・大分県知事は個性豊かな特色ある教育を積極的に実践していることで、同県の教育の発展に大きな役割を果たしていると評価し、「私立学校は近年、学業やスポーツ・文化の各分野で、各校の特色を生かし、魅力ある学校づくりに取り組まれており、これからの活力ある大分県創造に向けた大きな力になると期待しています」と私学への期待を示した。
 和田至誠・大分県議会議長は「議会としても、私学教育の充実は郷土大分を支える活力ある人材の育成という観点から、大変重要であると考えており、今後とも皆さまの活動はじめ、関連する取り組みに対し支援していく所存です」と私学への支援を表明した。
 続いて、新しい試みとして、「知事と語る私学の未来像」と題しシンポジウムが行われた。出演者は、広瀬知事をはじめ、芝尾仁(大分高校教諭)、山田信太郎(岩田高校卒業)、安部友恵(大分東明高校卒)、北岡節子(保護者)の各氏で、コーディネーターは首藤眞一・日本文理大学教授が務めた。シンポジウムでは、それぞれの立場から今後の同県の私立学校の将来像について探った。

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