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記事2006年1月3日 2009号 (2面) 
私情協・事務部門管理者会議
教育改革と情報技術活用を論議
基礎学力低下、ニートへの対応
 大学が取り組むべき教育改革と情報技術の活用について理解を深めようと私立大学情報教育協会(会長=戸高敏之・同志社大学工学部教授)は昨年十一月三十日、私学会館(東京・市ヶ谷)で事務部門管理者会議を開催した。同協会の井端正臣事務局長が大学の抱える課題と問題解決に向けた情報教育を活用した工夫などを解説したほか、原田豊・獨協大学情報センター教育支援室担当課長が講義のデジタルアーカイブ化などについて紹介した。
 冒頭のあいさつで戸高会長は「現在、学生の基礎学力の低下や、(若年層の)無業者、ニートの問題にいかに対応していくかが大学に課せられた問題である。大学組織として扱っていかなければならない」と指摘した。
 その後、「教育改善のための課題と戦略」と題して井端事務局長が発表。教育の使命は人材育成だとし、メディアは教育目標を実現するための道具、手段であることなどを強調した。
 また社会から求められる人材像として「独創性」「即戦力」「基礎学力」などを挙げ、現在の学生は意欲、学力、忍耐、体験、対話が不足しており、「将来より今、社会より自分」という意識が強いという。
 さらに大学・短期大学教員の課題として、「授業のシナリオ作り」が七割に達する調査結果を示しながら、井端事務局長は「教える授業から学ぶ授業の転換に先生は舵(かじ)をきってもらいたい」と強調し、事前・事後学習の徹底にeラーニングの活用を求めた。
 一方、原田課長は獨協大学での講義のアーカイブについて紹介した。同大学では「教育支援室」を設け、全学共通カリキュラムの講義を中心にビデオ撮影し、講義で利用した資料なども統合し総合的なコンテンツ化を図っている。
 余分な部分をカットしたり多様な後編集が可能になるという。

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