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記事2005年8月3日 1988号 (1面) 
私立学校の耐震化率58・7%に 文科省調査
2年前と比べて4.5ポイント上昇
耐震化促進には経費確保が課題
 耐震性があるとされる私立学校施設は全体の五八・七%で、耐震診断実施率は前回調査から六・一ポイント、耐震化率も四・五ポイント上昇していることが、文部科学省の「私立学校施設の耐震改修状況調査結果」で七月二十二日、明らかになった。耐震化が進まない理由としては経費が確保できないとする財政上の理由が最も多かった。
 調査は、全国の私立の小学校、中学校、中等教育学校、高等学校、盲・ろう・養護学校における二階建て以上、または延べ床面積二百平方b以上の木造建築以外の建物が対象。耐震診断未実施建物(三千二棟)はすべて耐震性がないとし、また昭和五十七年以降建築の建物(四千三百八十四棟)については全て耐震性があるものとして推定した。平成十六年十二月一日現在での調査。
 それによると耐震診断実施率は小学校五五・六%、中学校五一・三%、中等教育学校二五・〇%、高等学校三二・二%、盲・ろう・養護学校四二・九%。全体では三四・五%となっており、前回調査(平成十四年十二月一日)は二八・四%で六・一ポイント上昇していた。
 耐震化率は小学校七三・三%、中学校六九・三%、中等教育学校八〇・〇%、高等学校五七・〇%、盲・ろう・養護学校四八・六%。全体は五八・七%となっており、前回の五四・二%より四・五ポイント上がった。
 また、耐震化が進まない理由としては「耐震診断、耐震改修に要する経費が確保できない」が最も多く、「学校の移転、改築などの計画があるため」「夏休み期間にも校舎を使用するため、工事の期間が取れない」なども理由に挙げられている。

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