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記事2005年7月3日 1983号 (7面) 
新世紀の教育は私学で
国語など15部会で研修
日私小連西日本研修会
 日本私立小学校連合会(平野吉三会長=啓明学園理事長)の第四十七回西日本私立小学校連合会教員研修会(堀俊一会長=帝塚山小学校長)が五月二十七日、天理小学校(奈良県天理市)で「二十一世紀における私学教育の実践」を主題に開催された。同研修会には約八百五十人が参加し、十八の公開授業、十五部会が開かれ、意見交換や講演が行われた。
 開会式の冒頭、堀会長は、会場校の天理小学校の公開授業で子供たちに対し「朝起き・正直・働き」の校訓が生きている学校生活を送っていると感想を述べた。「子供にとって価値ある授業を展開し、『私学は一つ、教育は私学から』を指針に、二十一世紀の教育を私学が担っていこうではないか」と教員たちに呼びかけた。
 また、天理小学校の孫入静穂校長は「本校は天理教信者を育てるための特色ある小学校です。研修会を楽しんでほしい」と述べた。
 次に、永年勤続被表彰者では十三人の教員が表彰され、代表としてたか田功教諭(北陸学院)が謝意を表した。
 会場校のオーケストラ部による児童発表では、入学式で演奏する曲のメドレーやマーチング隊の「サンバブラジル」、天理教の百二十周年祭の曲などが披露され、会場を盛り上げた。
 続いて、筑波大学の村上和雅名誉教授による「遺伝子ONにして可能性をのばす」と題して講演会が行われた。村上教授と吉本興業株式会社(本社=大阪市)が共同で研究している「笑い」が遺伝子にどのような影響をもたらすかなど、ユーモアを交えながらの講演であった。
 公開授業では、各学年三教科ずつ、合計十八の授業が公開され、活発に児童が意見を発表していた。三年生の算数のクラスでは、スマートボードを使用し、「虫くい九九表」を使って掛け算の決まりを楽しみながら学んでいた。
 十五部会の分科会と全体会では、教員同士による意見交換や講演会が行われた。
 その中で、国語部会では「いま、なぜ子どもの読書推進か」と題して、元京都女子大学附属小学校教諭のおおいしすすむ氏が、国語科における読書指導について発表。少年事件の加害者が書いた詩を読み、子供は親や教師から「愛されているという実感をもたなければならない」と述べた。さらに大石教諭は「楽しくなければ読書じゃない」と強調し、教諭が子供に本を勧めるときは、必ず読んでから勧めるようにと話した。
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