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記事2005年7月13日 1985号 (7面) 
日私小連・東京地区研 一層の特色づくり
公開授業や教科別研修
日本私立小学校連合会(平野吉三会長=啓明学園理事長)は六月三日、東京・自白の川村小学校で「第四十二回東京地区教員研修会」を開催した。
テーマは「21世紀における私学教育の実践」。東京地区の私立小学校の教員が一堂に会し、教科別に分かれた研究会や公開授業で、特色ある授業実践や授業改善法を学んだ。
 開会に当たりあいさつに立った平野会長(東初協会長)は公立校も現在、特区制度の活用などにより学校改革に取り組んでいることに触れ、私学の特色ある教育には一世紀以上の実績があり、さらにその根底には建学の精神があることを誇りとし、今後も一層の特色づくりに専念してほしいと、述べた。続いて、東京都生活文化局の南雲栄一私学部長が遠距離通学者の多い私立小はこれまで以上に安全対策の推進に努めること、また、人権に対する意識の再確認を行うことを参加者に要請した。会場校の川村澄子学園長もあいさつ。川村学園では創立以来、「感謝の心」を基盤とした女子一貫教育を展開しており、他の人を思いやれる心優しい女性、知徳体のバランスが取れた女性の育成を目指していると、その教育理念の一端を紹介した。
 十六の教科別研究会のうち「特設部会」では、川村小学校の若林雅子副校長と江尻健太教務課長補佐が特色ある同校の教育について話した。若村副校長は「感謝の心」を基にして、心と体と頭を鍛え、我慢強い心の持てる子どもになることを教育目標に掲げているとし、毎朝の朝礼では、創立者・川村文子氏作詞・作曲による「感謝の歌」を斉唱するとともに、健康で明るく正しい子どもになることを目指して誓いの言葉を唱和していることなど学校生活の特色を挙げた。さらに、児童の通学の安全を確保するために、方面別の「通学組合」を編成し、集団下校を実施していることを紹介。下校途中では上級生が下級生の面倒を見るなど学年間の交流も深まり、親密な関係が築かれていることが明らかにされた。江尻教務課長補佐は「蓼科学習」という総合学習などを紹介。自然の中、生きる力がはぐくまれ、集団生活を通して相手を思いやる心や友情が自然に生まれることをこの学習の特色として挙げた。

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