文部科学省は五月二十六日、「平成十六年度地方教育費調査」の中間報告を公表した。この地方教育費調査は全国の公立学校（大・短大除く）、教育委員会等を対象に平成十五会計年度中に学校教育費、社会教育費、生涯学習関連及び教育行政のために地方公共団体から支出された経費を調べたもの（生涯学習関連費は知事部局所管）。
　調査結果によると、地方教育費の総額は十七兆六千三百二十億円で前年度比二・八％の減少。地方教育費の総額は七年連続で減少しており、厳しい地方財政を反映したものと思われる。
　地方教育費のうち、学校教育費は全体の八一・四％、社会教育費が一二・八％、教育行政費が五・八％という比率。
　そのうち学校教育費の総額は、十四兆三千五百六十八億円で、前年度比二・五％のマイナス。
　平成十五年度中に公立学校のために使われた教育費を校種別在学者一人当たりの額（年額）でみると、幼稚園が七十万五千七百六十六円で、前年度比四・四％のマイナス。小学校は九十万九千八百九十二円で、同一・五％の減額。中学校は百二万八千八百二円で、同〇・一％の増額。盲・聾・養護学校は九百十三万四千八百四十七円で、同〇・三％の増額。
　また高校の全日制課程は百十三万八千四十九円で、同一・七％の減額。同定時制課程は百七十七万三千五百二十三円で、同三・七％の減額。同通信制課程は二十一万八千百九十一円で、同三・〇％の増額――など全般的には減額傾向を見せている。
　そうした中にあって全国各地で設置が進んでいる公立の中等教育学校の生徒一人当たり教育経費は、前年度比約八十一万円（三三・三％）増の三百二十二万七千二百十五円にも上っている。この額は私立の中等教育学校に対する公費助成額の約十倍に当たる。
　このほか専修学校は百四十万百十七円、同五・八％増。各種学校は百三十五万七千二百八十六円で、同一二・八％の増額。高等専門学校は百九十四万八千二百五十六円で、三・〇％の増額となっていた。