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記事2005年5月3日 1976号 (9面) 
新校長インタビュー (117) ―― 朋優学院高等学校
校長 今本 雅巳氏
自立と共生を理念
意識改革がまず必要


朋優学院高等学校(東京都品川区)の新校長に今本雅巳氏が四月、就任した。同校が女子校から共学に変わり、今年で五年目を迎えた。「ゆるやかな改革」の成果がさまざまな面で着実に結果として現れている。
 「二〇〇一年といういいタイミングで共学にしましたが、共学が定着し、学校はすっかり落ち着いています。同時に活気がみなぎっており、学校はいい雰囲気になっています」(今本校長) 同校の教育理念は「自立と共生」。どのような時代でも自らの道を切り開く「自立」の力と、その力を社会のためにも生かす「共生」の精神の両方を備えた人物の育成を目指している。
 「私立学校は公立と同じことをやるのでは意味がありません。私立学校に一番欠けているのは、企業意識を持っていないことです。その点で、学校(教員)には意識改革が必要なのです。そして、生徒・保護者のために具体的なもの(教育サービス)を訴えていく必要があります」。今本校長はこの方針の下に、同学院の経営戦略として(1)市場分割政策(2)差別化(個性化)(3)絶え間ない進化を挙げる。
 (1)市場分割政策とは、同校が目指すべき生徒の学力層(例えば、どの程度の学力の生徒を受け入れるかなど)・地域層および保護者の所得層などを常に明確にしておくということだ。(2)差別化という点では、同校と類似している他校を比較して、朋優だけの独特の教育スタイル(朋優スタイル)を確立する。(3)今本校長は、試行錯誤であっても常に活力があり、前進しているという印象を対外的に与えることの必要性を強調する。
 生徒に最も近い存在の教職員に望むこととして、新年度の職員会議で示したことは「学校が自分たちに何かをしてくれるはずだということを期待するのではなく、学校に対してどのように貢献できるのであろうか、を念頭におくということ」だ。その上で「学校で決めたことは積極的にやってほしい。教職員の仕事の責任は学校が負います。教職員の評価についても減点主義人事評価ではなく、加点主義人事評価で行っていきます」と力を込める。

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