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記事2005年4月3日 1973号 (1面) 
教師像と教員の質向上
尾木法政大教授が教員同士の協調性強調
中教審義務教育特別部会
 中央教育審議会の第三回義務教育特別部会(部会長=鳥居泰彦・慶應義塾学事顧問)が三月二十三日、教員の資質向上をテーマに東京都内で開かれた。会合では発表者に教育評論家の尾木直樹・法政大学教授が招かれ「あるべき教師像と教員の質の向上について」と題し発表。「同僚性」として教員同士が支え合い、協働する重要性について述べた。
 発表で尾木教授は、教師に必要な力として(1)子供への理解力、指導力(2)学級づくりの力(3)学習指導、授業づくりの力(4)同僚性の確かさ(5)人格的資質―の五点を挙げた。具体的には教員のコミュニケーションスキルがかなり落ちていることなどを話し、教員同士が集団的に学び合う「同僚性」によって、一人ひとりの教員の力量を上げられると述べた。
 しかし、この「同僚性」は管理職の機械的な人事、給与反映(特昇制度)などの教員評価で崩壊すると強調した。
 教員評価の観点としては客観性や透明性、教員による不服申し立ての機会の保証、「査定型」より「自己啓発型」が有効であるとした。
 一方、現在中教審で審議されている教員免許更新制については「平成二十一年に向けての教員不足状況に拍車をかける」などと批判した。

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