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記事2005年2月3日 1967号 (2面) 
大学生の学生生活実態調査 大学生協連
仕送り少なく苦しい学生生活
携帯電話使用率高く人間関係に不安
全国大学生活協同組合連合会(田中学会長・理事)は、昨年十月から十一月にかけて実施した第四十回学生生活実態調査の概要を発表した。
 自宅外生の親からの仕送り額は、昨年よりさらに三千八百九十円減り、過去最高だった九六年と比べると一万六千五百九十円下回る、八万五千六百五十円まで下がっていることなどがわかった。自宅生の小遣いも一万七千七百七十円で、八十二年以降で最低。一カ月の支出も自宅生・自宅外生ともに十年連続で下がっており、全般的に苦しい学生生活を送っていることが見て取れる。
 また七八・八%の学生が充実した学生生活を送っている一方で、日常生活で気にかかっていることとして「友達ができない」と答える学生が一四・一%、経験したトラブル・悩みで「人間関係のトラブル」を挙げる学生が一四・二%いるほか、大学生活の重点で「豊かな人間関係」を挙げる学生が一七・○%と過去最低を記録、人間関係にも不安を抱えている。
 また、大学生活で重点をおいていることとして「勉強や研究を第一においた生活」が二七・六%と一九八〇年以来最高となっている。同連合会では一・二年生では「人間関係」を重視しているが、三・四年生になると「勉強や研究第一」にシフトすることから、昨今の就職の厳しさを反映し、単位取得とともに自分のキャリアを高めることや、大学院進学が増加していることが原因と見ている。
 また、今回の調査から、「普段の平日にしていること」を分単位で聞く設問を設けたが、「友達とおしゃべり」を「していない」と答える学生が五・八%いる。授業の予習・復習、読書、音楽を聴く、アルバイト、サークル活動など十五項目の中で、睡眠に続いて「している」と答えた割合が高かったのは「携帯電話を使う」の九一・五%で、「友達とおしゃべり」の九一・○%を超えている。
 この調査は、同連合会が一九六三年から毎年秋に実施しているもので、第四十回となる今回の調査は、昨年十月から十一月に、各生協で学生名簿などからランダムサンプリングして調査票を郵送して実施したもので、回収数は九千六百六。

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