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記事2005年2月23日 1969号 (4面) 
21世紀における私学教育の実践
日私小連 東北地区私立小学校教員研修会部会報告 (2)
【国語部会】小澤 惠理子
豊かな表現力育てるために


 今年度の国語部会の研究テーマは「楽しく学ぶ国語教室――豊かな表現力を育てるために」で、東京学芸大学名誉教授の宮腰賢先生を指導助言にお迎えしての研修会となった。各校からの研究資料は音声表現、文章表現、手話、点字と多岐にわたるものだった。その中で、谷川俊太郎の「生きる」をもとに、子どもたちが自分の「生きる」を見つけ詩にしたものは、命の大切さを伝える実践で、これこそ宮腰先生が常に私達に示してくださる国語科の本来の目標に沿った研究と思えた。
 公開授業は開催校の聖ウルスラ学院小学校の唐澤佳子先生が六年生を対象に行った。子ども自ら作った俳句を推敲(すいこう)し、さらに感動を伝える表現に高めるものだった。推敲するための手がかりを三つのポイントで示していて、とてもわかりやすかった。子どもたちは、日ごろ三行日記をもとに、その感動を俳句に表しており日本語独特の五音・七音のリズム感を楽しみながら、身につけていた。宮腰先生は指導の際に、子どもの三行日記一編をもとに、いくつもの俳句を作ってくださり、教師が感性豊かに表現する重要性を示してくださった。
 極意「教師は手本を示すべし」。
(聖ドミニコ学院小学校)

【英語部会】大和 美恵子
態度や知識のほかに技術も重要に

 昨年までは、実践面でのテクニックを深め合う研修だったが、今年は事前に各校がカリキュラムを提示し、昭和女子大学附属昭和小学校の講師小泉清裕先生とともに「より良い私立小学校の英語教育を目指すため」にはどうしたらよいかを学び合うことがテーマとなった。
〈小泉先生による講話〉
一、児童英語の歴史
二、公立小の実践の様子
三、私立小英語教育再考
四、活動案の作り方体験
五、カリキュラム
六、教師に必要なもの
 公開授業は、四年生がみごとな発音で堂々と発表していた姿が印象的だった。担任教師も英語にかかわり、タイムリーな話題を英語の授業に取り入れたことは、独自性を意識したカリキュラム内容といえよう。さて、小学校英語においては、態度(attitude)・知識(knowledge)・技術(skill)の三つの柱が重要な意味を持ってくる。三つの柱がバランスよく保たれる内容のカリキュラムと実践が、小学校英語には必要なのだと学んだ。小泉先生からいただいた貴重な情報の数々、技、そして東北への熱きエールを心に留め、私学の一員としての自覚と自信を持って、明日からの実践に生かしていかなければならないと感じた。
(桜の聖母学院小学校)

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