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記事2005年2月23日 1969号 (7面) 
保護者負担軽減めざし大阪私学振興大会 大阪中高連保護者連
学校選択、公費支出の公平化
授業料は公立の5倍
太田知事も私学振興に意欲
大阪府私立中学校高等学校保護者会連合会(新井智子会長)は一月二十四日、大阪府・大阪市中央公会堂で、「教育は私学から、私学はひとつ」「保護者負担の公私間格差をなくそう」「魅力ある私学をめざして手をつなごう」――を大会スローガンに第二十四回大阪私学振興大会を開催した。大阪府私立中学校高等学校連合会(釜谷行藏会長=履正社理事長)が協賛。

 会場には、私学へ子供を通わせる保護者、教職員ら約一千五百人が集まり、第一部では決議文採択など、第二部ではエキシビションが行われた。
 主催者の新井会長は「大阪の私学が、各校建学の精神の基に特色ある教育、府民の期待に応える教育を実践しており、優秀な人材の輩出に寄与している」と私学を高く評価した上で、私学授業料が公立と比べて五倍近くもあり、この公私間格差のため私学へ行きたくても私学への進学をあきらめている実態を挙げ、「憲法二六条では教育の機会均等が保障されている。納税者の立場から、税の公正な配分と公費の公私間格差是正をお願いします」と府や府議会などに訴えた。
 協賛者として、釜谷会長は「公費支出の公私間格差是正のために日常の活動を行っている。教育の問題は地方分権が発揮できるもので、府として主体的に取り組んでいただきたい。公費支出の公私間格差を是正して、全国でも例を見ない教育制度を考えていただければありがたい」とあいさつした。
 これに対して、来賓の太田房江・大阪府知事は、人づくりをきちんと行い、次代を担う人材の育成を行うとして、「教育、子育てについては日本一を目指します。子育て支援、子供の安全についても努力したい。私学教育の一層の振興に推進していく」と応えた。
 また、来賓の若林まさお・大阪府議会議長は「私学にかける熱い思いが伝わってきました。公費支出の公私間格差の問題はよく分かりました。大阪の財政は厳しいが、教育にかける支出は減らしてはならないと思います」と理解を示した。
 大会では、@「中卒生の進路保障・学校選択の自由を期し、一刻も早く公費支出の公平化を実現してください」、A「公立の中高一貫教育校前期と私立中学校は、その機能が全く類似しています。公立の中高一貫教育設立にあたっては公費支出の公平化に十二分の配慮をお願いします」――の二点を決議した。
 エキシビションでは、清教学園PTA聖歌隊、大阪成蹊女子高校PTAコーラス部、大阪薫英女学院中学校・高校PTAコーラス部、大阪学芸中等教育学校育友会コーラス部が練習の成果を披露した。


次代を担う人材育成に意欲を示す太田知事

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