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記事2005年12月3日 2006号 (7面) 
新校長インタビュー (127) ―― 日本女子体育大学体育学部附属二階堂高等学校
校長 渋谷 貞夫氏
高大連携を改革に推進
生徒の自主性、個性を伸長



 閑静な住宅街に位置する日本女子体育大学体育学部附属二階堂高等学校(渋谷貞夫校長、東京都世田谷区)。生徒一人ひとりの持っている能力を引き出し、将来希望する進路を早く見つけ出させるために進路教育を大切な教育の一環としている。普通科の中に、普通・福祉・体育の三つのコースを置き、生徒の希望に応えている。
 渋谷校長は「現在、学校改革を進めていますが、その一つとして高大連携があります」と、日本女子体育大学体育学部との連携を深める方針だ。
 例えば、体育コースから同大学への進学を増やすこと、同大学から指導者を招き、理論・実技にわたって指導してもらうこと、同大学の施設もできるだけ生徒に活用してもらうこと、教員間の交流なども進めていくことを考えている。
 体育コースは体育大学の附属校として高大連携を考えたコースで、基礎学力の育成はもちろん、将来スポーツ指導者となるための基礎となる能力を養う。福祉コースは卒業と同時に介護福祉士の受験資格とホームヘルパー二級資格も取得できる。平成十四年に新設されたばかりだが、昨年は介護福祉士試験に合格した生徒が十一人誕生した。同校はこの分野ではパイオニア的存在としての実績を着実に積んでいる。志願者も増えている。また、普通コースは難関の大学・短大などへの進学を目指すための学力を身につける。
 「福祉コースは介護福祉士合格のために、二年生の後半から受験講座を組んでおり頑張っています。特別養護老人ホームで、高齢者に対する介護の実習などもあります」
 生徒指導も力を入れており、生徒が納得し理解するような方法を徹底させている。生徒の自主性を生かす指導をしフォローをするように、教員の意識もこの方針に一致している。今年から夏休みに教員の企業研修と、生徒による授業評価も始めた。
 「コースごとに入学(入口)から進学(出口)まで、教員が責任を持って生徒の希望に応えられるような学力も身につけるようにしたいのです」
 各階にはオピニオンボックスが置いてある。学校を良くするために生徒の意見を募るのだ。意見は前向きなものが多く、毎月、三十通ほど集まるという。渋谷校長は日本女子体育大学で教授も務める。

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