平成十八年度政府予算案が十二月二十二日の大臣折衝を経て確定した。このうち文部科学省の私立大学等経常費補助金は、大臣折衝で百十七億二千百万円積み増しされ、前年度比二十億円（〇・六％）増の三千三百十二億五千万円となり、私立高等学校等経常費助成費等補助金も大臣折衝での五十七億三千八百万円の増額の結果、前年度比五億円（〇・五％）増の一千三十八億五千万円となった。私学団体代表は「明日に繋がる大きな成果」と私学助成の増額を喜んでいる。

　平成十八年度私学関係政府予算案は、十二月二十日に財務省原案が内示された。厳しい財政事情等を反映して私立大学等経常費補助金は前年度比三・〇％減の三千百九十五億二千九百万円の内示。また私立高等学校等経常費助成費等補助金も前年度比五・一％減の内示。減額内示を受けて全私学連合など私学団体は早速、対策会議等を開催、内示直後から与党・自由民主党文教関係議員、政府では小坂憲次・文部科学大臣や結城章夫・文部科学事務次官、玉井日出夫官房長らを回り、私学関係予算の復活を強く要請した。翌二十一日には自民党三役らを訪ね、私学関係予算の必要性を訴えて回った。結局、二十二日の大臣折衝まで私学関係予算の復活が決まらず、二十二日午後の小坂文部科学相と谷垣財務相との話し合いで二つの私学経常費補助金の復活が決まった。私学助成の復活を受けて小坂文部科学相は、「森前総理と中川自民党政調会長のご支援に感謝したい」と語っている。経常費補助金以外の主な来年度私学関係予算額(案)は次の通り。
　▼私立大学・大学院等教育研究装置施設整備費補助金＝百十四億三千四百万円（前年度比二〇・三％減）▼私立高等学校等施設高機能化整備費補助金＝二十億七千八百万円（同一〇・六％増）▼私立大学等研究設備等整備費補助金＝六十四億七千七百万円（同六・七％増）▼私立高等学校等ＩＴ教育設備整備推進事業＝十三億円（同一三・一％減）▼私立学校施設高度化推進事業費補助金＝十一億八千九百万円（前年度と同額）▼日本私学教育研究所補助金＝五千二百九十五万六千円（同六・一％減）