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記事2005年11月23日 2004号 (7面) 
新校長インタビュー (127) ―― 創世中等教育学校
校長 桜井 直紀氏
自律・共生・感謝校訓に
新カリキュラム、120時間増加



 「本校は中等教育学校として出発して六年目を迎えます。どのような教育をしているかを、保護者や受験生に今まで以上に理解してもらうことが重要だと思っています」
 創世中等教育学校(群馬県前橋市)の桜井直紀校長は語る。
 同校は平成十二年四月に開校した新しいタイプの学校で、六年間継続的に中高一貫教育を行っている。私学としては全国で初めての中等教育学校だ。
 「自律・共生・感謝」を校訓に掲げ、六年間を最大限に生かす工夫――@授業時間数の大幅増A学習内容の精選B習熟度別・少人数制の授業の実施――を導入している。これらは現在一部導入しているが、十八年度から全面的に教育内容を含め新カリキュラムを実施、新たなチャレンジを始める。とりわけ、授業時間数については一日七時間授業にすることによって、年間で百二十時間授業時間数が増加することになる。
 「新しいカリキュラムの導入については、教員たちに作成するように投げかけました。校長は教職員たちがやりやすいように舵(かじ)取りをすることが仕事だと思います」
 同校の六年間は、六年間を二年ずつのステージに分ける。第一段階は「基礎」の一、二年生で、基礎学力をつけるスキル学習を行い、二段階は「発展」の三、四年生で、実力と意欲を高める学習を行い、進路意識の向上を図る。三段階は「実現」の五、六年生で、進路で選ぶ系列学習を行う。
 また、後期課程(四年次から六年次)は総合学科として、系列学習(国際言語、文理、生活科学、芸術文化)を行う。生徒は四つの系列から興味・関心に応じて選択することになる。このうち、文理系列は大学進学を目的とする。
 「十八年度からは中等教育学校としての特色や良さを一層強く出していきたい。特に基礎力あっての応用力ですから、国語・数学・英語の基礎学力を重視していきたい」と桜井校長。
 現在、生徒数は約二百六十人が在籍。制服、校則もないが、自由と責任を重んじ、規律を守る生徒が目標。玄関に入ると、太陽の光がさんさんと入り、学校全体が明るい雰囲気を醸し出している。桜井校長は群馬県の課長、県立高校での校長や、前橋市の教育長を歴任している。

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