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記事2005年11月23日 2004号 (1面) 
第53回 全国私学教育研究集会・兵庫大会
魅力ある私学教育の創造目指して
 「魅力ある私学教育の創造を目指して」を研究目標に、第五十三回全国私学教育研究集会兵庫大会が、十一月十・十一の二日間、神戸ポートピアホテルほかで開催された。初日は開会式と記念講演、続いて部会が行われ、二日目は終日、部会が開かれた。今大会は、阪神・淡路大震災の復興に取り組む兵庫県が開催県となったことから、「防災・危機管理部会」と「地域社会との連携部会」が設置されるなど、合わせて八つの部会が設けられた。(近く詳報)

 この研究集会は、財団法人私学研修福祉会が主催し、兵庫県、神戸市、日本私立中学高等学校連合会が後援、兵庫県私立中学高等学校連合会などが実施、財団法人日本私学教育研究所が協力したもの。初日の開会式では兵庫県の藤本和弘副知事が「いつの時代も教育は新しい時代を担う子供を育んでいくことが大切。阪神・淡路大震災から十年、大会では防災・危機管理部会が設けられている。教育の立場から検討していただきたい。また地域社会との連携部会も設けられており、地域・学校・家庭の連携を検討することは非常に有意義だ。私学のみなさんには、魅力ある活力ある教育を進めていただきたい」と祝辞を述べた。
 また田村哲夫・日本私立中学高等学校連合会長が「神戸は初等中等教育において国際化の発祥の地。震災は甚大な被害を与えたが、一方で若者がボランティアを積極的にするようになった。兵庫の地で二十一世紀の教育をしっかり研修して帰りたい」と話した。
 記念講演は、「『先生』の『生徒』 『生徒』の『先生』」と題して、裏千家前家元の千玄室大宗匠が行った。講演では、禅宗とともに茶が中国から伝わってきた歴史について話し、また、今の日本の政治・経済・教育は貧困化が進んでいる、私たちは「先生」の「生徒」であり、「生徒」の「先生」でなければならない、筋を立てていく立場というのが大切である、などと話した。さらに自分が大学進学に際して、父親の指示で不承不承キリスト教主義の同志社大学に入ったことについても話し、結果として非常に視野が広がった、などと述べた。
 初日の午後四時からは部会となり、「学校経営部会」「教育課程部会」「生徒指導部会」「防災・危機管理部会」「学校図書館部会」「地域社会との連携部会」「教育情報化部会」「国際理解教育部会」の八つの部会に分かれてそれぞれ研修が行われた。
 このうち防災・危機管理部会は、二日目は場所を阪神・淡路大震災記念として建設された「人と防災未来センター」に移し、「最近の自然災害の教訓に学ぶ」と題して河田惠昭センター長が講演を行った。河田センター長は、近年、アジアでの災害被害が増大している、日本でも東海・東南海地震が懸念されている、被害の拡大を抑える努力に早急に取り組むべきだなどと話した。

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