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記事2005年10月13日 1996号 (7面) 
新校長インタビュー (125) ―― 佼成学園女子中学・高等学校
校長 山本喜平太氏
対人関係能力を育成
高校は特進文理、特進留学、進学コースで



 佼成学園女子中学・高等学校(東京都世田谷区)の山本喜平太校長は「今若者達をめぐる社会の情況は、大きく変化しています。その中で、生徒一人ひとりは、心の成長をはばまれ、苦しみ、もがいて助けを求めているように思うのです」と切り出した。
 この基本的な考えに立って、同校では月に一回、専門の方に来ていただき、教職員のワークショップを行っている。年末には教職員の合宿を予定している。山本校長は、一般的に生徒達は、表面的にお互いが取り繕い、なかなか本音を言えなくて心を閉ざしているとし「これは生徒の対人関係能力がきわめて弱くなっているからです。本音でお互いが話し合えないという事は、とても深刻な事です。何故かというと、お互いが本当の気持を分かり合ってないからです」。この深刻な状況を打開するため、全教員が全力で取り組む事を考えている。
 「生徒同士は、かかわりを通して、自分の良さを知り、惨めさや喜びを友人と共有し、そこから若者らしい生きる喜びを実感します。『このクラス大好き、学校も大好き』こんな学校にしたいです」
 高校には「特進文理」「特進留学」「進学」の三つのコースがあるが、この中で「特進留学コース」では、ニュージーランドでの一年間留学を通し“合〓ルビう〓格〓ルビか〓る英語”と“本物の英語力を何よりも大切な生きる力”を身につけさせる事を目標にしている。
 「大学でもない、中学でもない、高校時代の一年間留学で得た英語力、そして人としての成長は、何ものにもかえられません」と山本校長は、その重要性を熱く語る。大阪の私立高校で学校再生を果たした、山本校長の経験が生かされている。
 「人は、他の人の幸せを願い共にそれを達成できた時、自分の幸せを感じる事ができます。学校行事でも集団で取り組んで、つらいことも助け合ってやり遂げた時に深い感動をおぼえます。これをベースに学力をつけなければなりません。お互いに励まし合い、大学受験にもチャレンジする。そうした中で生まれる力こそ学校でうちかう事が大切です」
 山本校長は鹿児島県奄美大島の生まれ。一言一言には、意気込みが伝わる情熱家。

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