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記事2005年1月3日 1965号 (13面) 
私学教育の振興求め各地で大会
国庫補助制度堅持
新時代の教育は私学
経常費補助増額など決議
 京都府、大分県および三重県で昨年、開催された私学振興大会の模様を報告する。いずれも、私立学校に対する国庫補助制度の堅持を基に、経常費補助金の増額の要請を決議した。また、京都府や大分県では私学に通う生徒の日ごろの活動の成果を発表し、大会は盛り上がりを見せていた。

教育費の公私格差是正
保護者連、経営者協で大会

【京 都】
 京都府私立中学高等学校保護者会連合会(荒川博行会長)と京都府私立中学高等学校経営者協会(小野山利雄会長)主催による京都私学振興大会が昨年十一月二十日、京都府・京都産業会館で開催され、第一部で吹奏楽演奏(京都精華女子中学高校)が、第二部で京都府私立学校教育功労者表彰式が、第三部で主催者あいさつ・大会決議等が行われた。
 二部表彰式では、緒方正倫・京都府私立中学高等学校連合会長(京都女子中学高校長)は受賞者をねぎらい、「京都の私学は独自の建学の精神を基に特色ある教育を行い、高い評価を得ている。私学にしかできない教育プログラムをいかんなく発揮し、二十一世紀を担うたくましい生徒を育成しなければならない」と式辞を述べた。京都府知事表彰(功労者)は相大二郎・一燈園中学高校長が、京都府知事表彰(永年勤続)は勤続二十五年以上の教職員五十六人が受賞した。
 三部では、主催者・保護者側を代表し荒川会長が「『新時代の教育は私学から』というスローガンを信じ、学校と保護者が協力をしていく必要がある」とあいさつした。主催者・学校側を代表し小野山会長は保護者教育費負担の公私間格差是正の必要性を強く訴えた。
 来賓として、山田啓二・京都府知事の祝辞を代読した竹内賢樹出納長は「京都私学が府民の期待とニーズに一層応えられるよう期待している。府も私学教育の振興に努める」とあいさつした。
 大会では(1)「私立学校振興助成法の精神に則り、私立中学高等学校経常費補助金の大幅増額を要請します」(2)「保護者教育費負担の公私間格差是正を要請します」(3)「保護者の教育費負担軽減のための税制改正を要請します」――この三点を決議した。

教育の機会均等私学総連が訴え
【三 重】
 三重県私学総連合会(梅村光弘会長)は昨年十一月二十日、三重県・三重県教育文化会館で「第四十回三重県私学大会」を開催した。会場には私学へ子供を通わせる保護者、教職員ら三百六十人が集まった。
 梅村会長はあいさつの中で「私学は独自の建学の精神にのっとり、人間教育に徹し、新しい時代を切り開く人材育成に努めている」と述べた上で、私学助成については「わが県では『私学が公教育の一翼を担っている。また、国民の教育を受ける権利≠竍教育の機会均等≠ゥらして、私学助成は必要』と理解していただいている。今後とも、私立学校教育の振興に深い理解を賜る次第であります」と述べた。
 来賓の野呂昭彦・三重県知事は、私立学校は公教育の一翼を担い、建学の精神に基づいた特色ある教育活動を展開、多くの優秀な人材を輩出してきたと高く評価し、「私立学校の振興支援に努力してまいる所存であります」とあいさつした。
 大会では「私学助成に係る国庫補助制度の堅持」「私立幼稚園・小・中・高等学校の経常費助成」「私立専修・各種学校振興のための助成」「私立学校保護者負担経費軽減の推進」「私立学校の施設設備費に対する助成」「建学の精神に基づく特色ある私学教育の振興」――の六項目を決議した。
 また、優良教職員知事表彰、永年勤続教職員会長表彰、保護者感謝状贈呈・優良生徒児童表彰、叙位叙勲褒賞等受賞者披露などが行われた。

私学ドリームを開催
私学協、中高協、父母の会で

【大 分】
 「私立高等学校等に対する国庫補助制度の堅持を求める大分大会」が昨年十一月十日、大分県・大分県立総合文化センターで開催された。主催は大分県私学協会(津村哲也理事長=大分高等学校理事長)、大分県私立中学高等学校協会(佐藤武朗会長=日田佐藤学園理事長)、大分県私立中学高等学校父母の会。この大会では私立学校は公立学校に比べ、はるかに財政基盤の弱い私立学校に対する助成措置が必要であるとの認識にたち開催されたもので、「国は、私立高等学校等に対する国庫補助制度を堅持することによって、私立高等学校等教育の振興に対する意思と責任を明確にすること」を決議した。
 また、この日、地域住民に私学の活動をアピールする「大分県私学ドリーム2004」(主催=大分県私学協会、大分県私立中学高等学校協会)も開催され、各私立高校の演奏・演技等も披露された。ドリームでは野球解説者の中畑清氏が「話も絶好調」との演題で記念講演を行った。野球人生を振り返りながらの話は、会場を魅了した。なお、私学ドリームで日ごろの活動の成果を発表した学校は次の通り。▽福徳学院高校・保育福祉科保育コース(オペレッタ)▽岩田中学高校・ギター部(ギター合奏)▽竹田南高校・筋トレエアロビクス同好会(筋トレエアロビクス)▽明豊中学高校・吹奏楽部(吹奏楽)▽日本文理大学附属高校・レスリング部(レスパフォーマンス)▽柳ヶ浦高校・看護学科(放言弁論)▽竹田南高校(高文連弁論大会入賞者の意見発表)

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