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記事2005年1月3日 1965号 (13面) 
新校長インタビュー (114) ―― 芝浦工業大学中学・高等学校
校長 江藤 浩一氏
教科目で°ウえる教育の支えに
理科系大学への発展考えて


 「教員は、子供の能力を引き出すことができる状態を的確に把握して、自分の理想を抱きながら、子供の希望に導いていくことが日常の教育姿勢だと思います」
 芝浦工業大学中学・高等学校(東京都板橋区)の江藤浩一校長の教育観だ。
 江藤校長が教員になったときに、最初に出合った言葉は「教科目を教えるのではなく、教科目で教えること」。この言葉が今でも教員としての支えになっている。
 「敬愛の誠心を深めよう」「正義につく勇気を養おう」「自律の精神で貫こう」を校訓に掲げ、調和のある人格の育成、高等教育に発展可能な基礎学力の充実、国際的視野の育成――を教育方針としている。
 芝浦工業大学の併設の中学・高校ということもあり、理科系大学への発展可能な基礎学力を身につけさせることを重点に置いている。
 「理科系に必要な学力は、問いに対して的確に答える姿勢を早いうちから、条件下でしっかりと展開できる姿勢を身につけることと思います」
 同校では高校二年を対象に毎週土曜日に理系講座を開講している。芝浦工業大学などの教授に最先端の研究内容を分かりやすく解説してもらう講座だ。また、高校三年生を対象に月曜日から金曜日までの五日間、午前中の授業終了後、同大学で大学生と一緒に講義を受けることができる先取り授業もある。大学進学後に単位が認定される仕組みだ。
 また、国際社会で活躍できる人間の育成のため、特に世界に視野を向けさせ、コミュニケーション能力の必要性が図られる。
 江藤校長は最近、東京にある韓国の子供たちが学んでいる小学校を訪問した。そこでは小学生一年から英語でネイティブが各教科を教えていて、三年生ではネイティブに近い発音で問答している小学生を見て驚いたと言う。
 同校でも、ネイティブの授業、国際人としての感性を養成するインターナショナルコース、英語によるプレゼンテーション授業、クロスカルチャーを実体験するホームステイなどを実施している。 江藤校長は「早い時期から英語力をつけることが肝要です」と、世界に通用する英語力を目指している。

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