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記事2005年1月23日 1966号 (9面) 
茨城と熊本私学が要望達成目指し振興大会
私学国庫補助制度堅持を要望
昨年十一月、茨城県と熊本県で私学振興大会が開催された。茨城県は新時代に対応した特色ある教育を行い県民の期待に応えることなどを、熊本県は私学助成国庫補助制度の堅持、授業料軽減助成の充実などを決議、また生徒の日ごろの活動発表も行われ盛り上がった。

【茨城県大会】
特色ある教育で貢献
経営の健全化と父母負担軽減など


 「第六回茨城県私学振興大会」が昨年十一月二十二日、茨城県・水戸市のホテルレイクビュー水戸で行われた。主催は茨城県私学連合、茨城県私立短期大学協会、茨城県私学協会、茨城県私立幼稚園連合会、茨城県専修学校各種学校連合会。
 主催者を代表し、廣瀬和喜・同私学連合会長(東洋大学理事)は、私学は建学の精神の下に各校が特色ある教育を行い、県民の期待に応えているとし、「教育の原点に立ち返って、教育を推進したい」とあいさつした。また、財政面でも同県、知事、自民党に大きな支援を得ていることに感謝をした。
 これに対し、来賓の橋本昌・茨城県知事は、私学が同県の教育の振興に大きな貢献を行っていることに感謝の意を表したうえで、「教育月間(昨年十一月)で、地域と家庭を積極的に巻き込んで、教育を推進していきたい」と応えた。国会議員を代表して狩野安・参議院議員が、海野透・茨城県議会議長がそれぞれあいさつ、海野議長はこの中で、日本の教育の中で私学が果たしてきた役割を高く評価した上で「私学が中心となって教育を推進するという気概を持ってほしい」と述べた。
 また、来賓の田村哲夫・日本私立中学高等学校連合会長が、同県の私学を高く評価した。
 大会では「建学の精神に基づいた私学教育の精華発揚に一層つとめ、新しい時代に対応した特色ある教育の発展をもって県民の期待に応えるよう総力を傾注する」「私立学校経営の一層の健全化と父母負担軽減を図るために、私立学校振興助成法の目的に沿った私学助成の拡充を要望する」――この二点を決議。

【熊本県大会】
教育費の公私格差是正
公私共存の立場で諸施策に配慮を


 熊本県私立中学高等学校振興協議会(津川康博会長)と熊本県私立中学高等学校協会(上田祐規会長=鎮西学園理事長)は昨年十一月二十二日、熊本市・メルパルク熊本で「第二十八回熊本県私学振興大会」を開催した。
 来賓の潮谷義子・熊本県知事、児玉文雄・熊本県議会議長は、あいさつの中でそれぞれ私学の果たしている役割を高く評価した。
 大会では、(1)「私立学校は、公教育の一翼を担うとともに重要な役割を果たしているところであるが、保護者の経済負担は公私間に大きな格差がある。私学に対する経常費助成費補助金等の国庫補助制度を堅持するとともに一層の私学助成の充実強化を図ること」(2)「低迷する経済情勢を反映し、授業料等の納付が困難な生徒が増加している。この対策として授業料軽減などの助成の充実を図ること」(3)「少子化に伴う高等学校就学人口の大幅な減少期における生徒募集や新しい入試制度の実施に当たっては、公私共存の観点から私立学校に十分配慮した諸施策の実施を図ること」――この三点を決議した。
 また、記念行事として、ルーテル学院高校(熊本市)の芸術コースの生徒による発表(アンサンブル・ピアノ独奏・フルートアンサンブル・独唱)が行われ、会場を盛り立てた。
 続いて、「笑顔 笑顔 親に似た子が出来る」と題して、大野勝彦・やまびこ塾長が講演を行った。


教育の原点に立ち返る≠ニ廣瀬会長


主催者を代表してあいさつする上田会長

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