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記事2004年9月23日 1948号 (7面) 
新校長インタビュー (108) ―― 明治大学付属明治高等学校・中学校
校長 吉田 善明氏
創造、挑戦、前進モットーに
中高大の一貫教育が奏効


 「本校創立九十二年の伝統にはぐくまれた校風の下で、『創造』(物事をよく考え、創りだす)、『挑戦』(好奇心を持って何事にも積極的に挑む)、『前進』(志を持って前に進む)をモットーにさらに取り組んでまいります」
 明治大学付属明治高等学校・中学校(東京都千代田区)の吉田善明校長は熱っぽく語る。
 同校は「質実剛健」「独立自治」を建学の精神に掲げ、中学では知性・感性・体力のバランスの取れた基礎教育をしっかり行い、高校では中学で養われた基礎教育の一層の充実を図っている。
 グローバル社会を迎えている中で、同校が最も力を入れているのが、基礎教育の中でも語学教育と情報教育だ。英語教育はもちろん少人数で習熟度別授業を行っており、実用英語検定への挑戦も積極的に勧めている。また、情報教育の面では、特に高校「情報リテラシー」で、いろいろなソフトに触れその活用を教授している。
 明治大学の直系付属校として、緊密な連絡の下に、中・高・大の一貫教育を推進しているのも特色である。卒業生の九五%が同大学に進学しており、大学付属の長所を最大限に生かしている。このうち、高大連携は同校の大きな特色の一つだ。
 (1)大学で開催されている「日商簿記検定三、二級講座」「情報処理技術者試験受験総合講座」に希望者が参加できるとしていること。(2)高校三年生を対象に二〇〇五年度から同大学単位履修認定制度が実施予定され、大学(学部)が設置した講座のうち基礎専門科目に限定されているが、自分の取りたい科目を修得し、試験に合格すると、大学入学後の履修単位として認められること。また、(3)同大学から教員を招き、公開講座も開設されていることなどである。
 二〇〇八年、同校は東京・調布へ移転、男女共学にする。
 「本校の建学の精神を維持することには変わりはありません。男女生徒に早い時期から人間としての価値観を共有させ、生徒一人ひとりを大切にした教育をしたいという思いからです。現在の敷地面積の約六・五倍もある所へ移転するのですから、ゆったりとした自然環境の中で、しっかりと自主性、自律性を身につけさせる所存です。また、新校舎では、最新設備を整え先端教育を受けさせようと思っています」と、吉田校長は移転への抱負を語る。
 同校の歴史に新たな一ページが加わる日も近い。
 吉田校長は現在、明治大学法科大学院教授(憲法)も兼任しており、多忙な生活を送っている。

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