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記事2004年9月13日 1947号 (2面) 
日短協の就職担当者研修会
フリーターの増加など課題多い
就職への動機付けも重要
 日本私立短期大学協会の就職問題委員会(運営委員長=山田敏之・湘北短期大学長)は、九月一日からの三日間、愛知県の名古屋ガーデンパレスで平成十六年度の私立短大就職担当者研修会を開催した。全国から就職担当者等が約二百五十人集まった。山田委員長はあいさつの中で、フリーターの増加、三年以内の離職率が高まるなど、若者の雇用をめぐる問題が多い今の時代にあって「就職先のあっせんのみならず『働くというのはどういうことか』という、就職への動機付けも、皆さんの大事な仕事となった」と話した。
 全体会では、大手住宅メーカー、大手都市銀行の採用担当者のほか、短大卒業生の主な就職先の一つとなる幼稚園の園長からも話を聞いた。
 住宅メーカーの採用担当者は、面接に来た学生は、ホームページで得られる企業情報は持っているが、「今日の当社の株価は」「今日の新聞広告は見ましたか」など、突発的な質問には、答えられないことが多いと指摘。親と一緒に展示場に顧客のふりをして訪れるなどして、インターネット以外の情報を得ていると、熱意の伝わり方が違うと話した。
 都市銀行の採用担当者は、短大生を面接した印象を、「形式トークが多い。ありのままを見せてほしい」、「余裕がなさそう。勉強以外のものに夢中になれるといいのだが」と話した。
 自由ヶ丘幼稚園の吉田敬岳園長は、これまで採用試験として、火おこしをさせる、ピアノを弾かせて自分が歩いてみる、一緒に食事をするなど、さまざまなことを行ってきたと披露。「それもこれも、子どもの前にすてきな先生を出したいという思いから。子どもは先生のまねをしたがる。箸の持ち方、ごみの捨て方、掃除の仕方などを学校で教えてくれとは言わないが、幼稚園教諭にとってはいずれも重要なこと」と話した。
 その後、高田茂委員(聖徳大学短期大学部・キャリア支援室長)からの短大卒業生の状況調査の集計結果報告、グループ討議、トヨタ自動車の人材開発室・宮代陽之室長の講演、青山学院女子短期大学の栗坪良樹教授の講演を通じ、参加者は短期大学全体の発展に直結する就職問題を学んだ。(近く詳報)

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