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記事2004年8月3日 1944号 (5面) 
学業継続のため授業料等補助貸付制度
東京都実施高校等授業料軽減補助
入学支度金貸付 育英資金貸付
 長引く不況のため、奨学金制度の充実が進んでいる。入学金や授業料などを民間の金融機関から借りることができるさまざまな教育ローンも出始めている。国や地方公共団体が実施しているもの、そして各私立学校が独自で奨学金制度を設けている。
 国の教育ローンは、「国民生活金融公庫」(政府系金融機関)が実施している。制度発足以来利用者は三百四十万人を超えている。生徒が入学・在籍している保護者で、年間収入が給与所得者の場合九百九十万円以内であれば、生徒一人につき、二百万円以内で融資を受けることができる。学納金、受験にかかった費用のほか、教科書代、学習用品費、通学費用、国民年金保険料などのためにかかる費用が対象となる。返済期間は十年。
 また「独立行政法人日本学生支援機構」(十六年四月一日発足)が実施している奨学金制度がある。第一種奨学金(無利息の場合)では、特に優れた生徒で経済的理由により著しく修学困難者に貸与される。
 東京都が実施しているものに、(1)「私立高等学校等授業料軽減補助」(2)「私立高等学校等入学支度金貸付利子補給」(3)「育英資金貸付」の各制度がある。
 (1)「私立高等学校等授業料軽減補助」制度は、私立高校等に通学している生徒の保護者の授業料の負担を軽減することを目的とした補助。この中には(1)「私立高等学校等特別奨学金補助」(2)「私立高等学校等交通遺児等授業料減免事業費補助」(3)「私立高等学校定時制教育振興費補助」がある。このうち、(1)は保護を受ける対象世帯によって、年額八万三千円から十六万四千円の範囲で授業料の一部が軽減される。
 (2)「私立高等学校等入学支度金貸付利子補給」制度は、私立高校等に入学する生徒の保護者の負担を軽減する目的で、入学支度金の無利息貸出を行っている私立高校等に対し、貸出原資(生徒一人当たり二十万円)を貸し付けている。
 (3)「育英資金貸付」(東京都育英資金)制度は、都内に居住し、都内に所在する高校等に在学し勉学意欲を有しながら、経済的理由により修学困難な生徒に、学資金の一部を貸し付けるもの。私立高校では月額三万円が借り受けられる。申請は在学する学校に行う。

各私学でも特色発揮特待生など奨学金制度

 各私立学校でもさまざまな形で奨学金制度が設けられている。学業や人物ともに優秀で健康な生徒に対し、入学金や授業料などの一部を免除する場合、また特待制度では学力やスポーツですぐれて優秀な生徒に対し、入学金、施設設備、授業料などの点で優遇措置が取られている場合が多い。
 各奨学金制度を設けている団体の問い合わせは次の通り。
 国民生活金融公庫・相談センター 電話03(3270)4649(大手町支店内)
「日本学生支援機構」奨学事業相談センター 電話0570(03)7240
(1)は財団法人私学財団・授業料軽減担当 電話03(5206)7925
(2)は同財団融資部 電話03(5206)7926
(3)は東京都生活文化局私学部私学振興課育英係 電話03(5388)3183
(ダイヤルイン)・03(5320)7710(オートガイド)

入試日程
私立高推薦受付1月18日 一般受付1月25日以降
私立中受付は1月20日以降


 都内私立の小学校・中学・高等学校の平成十七年度の入試日程は次の通り。
 【私立高等学校】
 (1)推薦入試は、願書受け付けが十七年一月十八日以降、入学者選抜開始が同一月二十二日以降。選抜は出身中学校長の推薦による。
 (2)一般入試は、願書受け付けが同一月二十五日以降、入学者選抜開始が同二月十日以降。学力検査、調査書および面接等による。
 【私立中学校】
 入学願書受け付けが十七年一月二十日以降、入学者選抜開始が同二月一日以降。選抜は、出身小学校長からの報告書、出願した学校で行う学力検査、面接・身体検査などによる。
 なお、願書受付期間中の日曜日、祝日は受け付けない場合が多い。
 【私立小学校】
 入学願書受付開始が十六年十月一日以降、入学選抜開始が同十一月一日以降となっている。選抜方法は各種テスト、面接などに基づき各校が任意に行う。


保護者らは熱心に教職員の説明に聞き入っていた (昨年、東京国際フォーラム)


昨年、国際フォーラムで行われた 私立学校展には52,800人が訪れた

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