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記事2004年8月13日 1945号 (11面) 
新校長インタビュー (106) ―― 宝仙学園中学・高等学校
校長 安藤 哲夫氏
品格、知性、表現を柱に
輝きのある学校へ


 「教師は生徒のために何ができるのか考え、生徒が育っていくのを手助けすることが務めだと思っています。生徒の持っているパワーがどのくらいなのか、これを見極めないと新しいこともできないのです」
 こう話すのは、宝仙学園中学・高等学校(東京都中野区)の安藤哲夫校長だ。
 同校は創立者の建学の精神「品格ある人を育てる」を基本に、(1)「品格」(2)「知性」(3)「自己表現」この三つのキーワードを柱に「輝き」ある学校を目指している。
 品格ある人材育成は、心の教育に裏打ちされた、進路達成によって実現されるといっていい。改革委員会によって進められている改革プログラムは平成十七年度には完成する。
 その中で、すでに成果が表れているものに(1)「朝の読書」の全校一斉実施(2)「英語教育」の重視(3)「サタ☆ゼミ」開講がある。
 (1)「朝の読書」は中学で実施していたが、高校も今年から行うことにした。「教師からは、生徒は大分落ち着いて授業にとりかかるようになったと報告があります」と安藤校長は成果を語る。
 (2)英語でも「自己表現」できるようにしようという趣旨から始められたものだが、中学の英会話授業(土曜日)は必修にしている。
 (3)「サタ☆ゼミ」は土曜日を利用して、年間二十八回行う予定だ。例えば、英会話のゼミは英会話を教えればいいというのではなく、特にアジア出身の教師(現在インド出身)によって英語で授業を行うようにしている。今年から中学生から高校一年生まで必修にし、評価する。
 同校は十七年度から教育課程を新たにする。
 「この際、集中と連続という視点から、例えば同じ教科四十五分間授業を二コマ集中的に連続して行う。また、カリキュラムを総合的に考えて、しかもそれぞれ関連づけ、体系させるようにするのが狙いです」
 また理解の進んでいる生徒はトップゼミを、進度が遅れている生徒はフォローアップゼミを行っている。フォローアップゼミはすでに効果が表れている。今後、中学も始める方針だ。
 「学校が意味のある改革を一つ一つ行い、本校なりの進め方で実行しています」と安藤校長は自信をみせる。

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