文部科学省は五月二十七日、「平成十五年度地方教育費調査」と「教育行政調査」の中間報告を公表した。
　このうち地方教育費調査は毎年、教育行政調査は隔年で実施しているもので、教育費調査は全国の公立学校（大・短大除く）、教育委員会を対象に平成十四会計年度中に支出された学校教育費、社会教育費、教育行政費を調べたもの。
　また教育委員会等の教育とは別に知事部局の生涯学習関連費も調査している。
　調査結果によると、地方教育費の総額は十八兆一千四百九億円で前年度に比べて一・二％減少していた。地方教育費の総額の減少は六年連続。平成八年度に約十九兆一千億円あった総額は六年で約一兆円の減額。厳しい地方財政を反映したものと思われるが、とりわけ社会教育費の落ち込みが著しい。知事部局における生涯学習関連費も前年度比○・一％減額している。
　地方教育費のうち、学校教育費が全体の八一・二％、社会教育費が一二・九％、教育行政費が五・九％という比率。
　公立学校に使われた教育費を校種別在学者一人当たりの額（年額）でみると、幼稚園は七十三万八千六百二十四円、小学校が九十二万三千五百六十六円、中学校が百二万七千六百七十八円、盲・聾(ろう)・養護学校が九百十万七千二百三十七円。
　また高校は全日制課程が百十五万八千百三十八円、定時制課程が百八十四万七百二十七円、通信制課程が二十一万一千九百二十四円、中等教育学校が二百四十二万三百四十五円、専修学校が百三十二万三千五百七十円、高等専門学校が百八十九万九百四十二円だった。
　この中では前年度に比べて小・中・高校（全日制)のみが増額していた。