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記事2004年5月23日 1933号 (2面) 
オープンキャンパスへの動員増実現へ
高校生が参加しやすい見学会
日短協入試広報者研修
 日本私立短期大学協会広報委員会(委員長=佐藤弘毅・目白大学短期大学部理事長・学長)は、五月十八日から三日間、大阪市の大阪ガーデンパレスで入試広報担当者研修会を行い、入試広報を効果的に行うため、最新の傾向を学び、参加校間の情報交換を行った。

 初日の基調講演は、余語真夫・同志社大学文学部文化学科心理学研究室助教授が「人物を判断するこころの動き」をテーマに行った。余語助教授は、人は自分に関連する情報を優先的に処理する傾向があるなど、広報の場面で生かせる心の動きを解説した。
 続いてリクルートの天野徹エグゼクティブマネージャーが「結果の出るオープンキャンパス」と題した講演で、高校生の進路決定過程の行動を分析した結果や、オープンキャンパスになにを求めるかなどのアンケート結果、四年制大学、専門学校の事例を紹介した上で、各短期大学がオープンキャンパスの動員増と入学者増加を実現するには、高校生が参加したい時に気軽に参加できるよう開催の回数を増やすことと、内容に変化を持たせて一人の高校生が何度も参加できる見学会作りが必要だと述べた。
 その後、京都女子大学短期大学部の吉川大栄・総務部入学センター課長と、千葉明徳短期大学前学長で現在は同短期大学の研究協力室長を務める箙光夫教授が、自身の広報経験を発表した。
 二日目は、短期大学基準協会副会長の関根秀和・大阪女学院短期大学院長・学長が「認証評価を生かすには」と題して、今年度から義務づけられた認証評価制度の本来の目的は大学・短期大学全体の質的向上であることから、評価に備えて学内の問題点の解決を図るなど、入試広報の立場にも役立つ制度であることを説明した。
 続いて日本ドリコム出版情報部・武者裕夫ゼネラルマネージャーが「高等学校からの視点」として、高校生が短期大学に対して抱いているイメージを他の高等教育機関へのイメージと比較して、詳しく紹介した。「知識と技術の両方を学ぶがどれも中途半端」と回答した高校生がもっとも多い一方で、短大の特徴をよく知らないと答える高校生も多く、対進路指導教員への広報にも工夫をすることで、志願者増の余地があることが示された。
 研修会には、全国の短期大学の入試広報担当者約百五十人が参加し、講演終了後は九つのグループに分かれてそれぞれのグループ内で詳細な情報交換や効率のよい入試広報を行うための方法について討議を行った。
(近く詳報)

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