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記事2004年4月3日 1929号 (3面) 
起業家教育205校で 学生による授業評価は84%
文科省が大学改革調査結果
 文部科学省は三月二十三日、「大学における教育内容等の改革状況」を公表した。この調査結果は平成十四年度(一部は十三年度)の改革状況をまとめたもの。調査対象の大学数は国立九十九、公立七十五、私立五百十二、放送大学一で、合計六百八十七大学。その状況を概観してみると――。
 ▽外国語による授業=日本語の併用を含めて一部でも授業を外国語で行っている大学は、全体の半数近い三百十八(国立七十九、公立二十九、私立二百十)校。広島修道大学では、「国際金融マネジメント」などの科目を、エリザベト音楽大学では「指揮法合唱」などの科目を英語で行っている。また卒業時に学生が身につけるべき英語の水準について、TOEFLや英検など認定試験の一定水準の達成といった目標を設定している大学は、七十二(国立十六、公立九、私立四十七)校だった。
 ▽起業家育成教育の実施=起業家育成教育を行っている大学は二百五(国立三十五、公立十五、私立百五十五)校に上り、科目数では国公私立全体で五百九科目。産能大学経営学部では「ベンチャー企業論」倉敷芸術科学大学国際教養学部では「アントレプレナー戦略論」などがある。
 ▽ダブルメジャーの導入=専攻分野以外の授業科目を体系的に履修させるダブルメジャーについては全体の一七%、百十三(国立二十五、公立三、私立八十五)校で導入されていた。
 ▽学生による授業評価=学生による授業評価はかなり定着しており、実施校は全体の八四%に当たる五百七十四(国立九十七、公立六十一、私立四百十六)校で実施されていた。評価項目としては、「授業のわかりやすさ」「授業に対する興味・関心」「担当者の話し方・声のボリューム」が上位三位を占めた。
 そうした結果を改革に反映させている大学は全体の二八%、百九十四(国立四十四、公立十五、私立百三十五)。兵庫医科大学ではベストティーチャー賞を新設、優秀教員を表彰している。
 ▽長期履修学生制度=仕事のためなどから修業年限を超えて一定の期間にわたり計画的に教育課程を履修して卒業する同制度を導入している大学は二十八(国立十一、私立十七)校。検討中は百十四(国立四十六、公立九、私立五十九)校。

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