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記事2004年3月3日 1926号 (7面) 
新校長インタビュー (99) ―― 和洋九段女子中学・高等学校
校長 M名 言實氏
和魂洋才を建学の精神
学習、生活指導を最重点に


 和洋九段女子中学・高等学校(東京都千代田区)の校長に・M名言實氏が昨年七月二十一日、就任した。
 「本校は『和やかに洋らけき』とありますが、学校全体が一つの家族のように温かな雰囲気に包まれ、一人ひとりの生徒をわが子をはぐくむように∴、情に満ちた心を持って見守り、育てることに徹しております」
 同校は「和魂洋才」を建学の精神に掲げ、明治三十年に「和洋裁縫女学院」として創立され、現在では「先を見て歳齊(ととの)える」を校訓に定めている。
 この校訓の下に、@進学指導の強化A国際化教育の推進B不適応生徒への対策C情報教育の充実D自主活動の展開E生活指導の充実を最重点項目としている。
 このうち、「自主活動の展開」は全学年で論文作成の時間として義務づけており、授業で行っている。この活動を通じて、生徒は受身の学習ではなく、自ら課題を発見し、必要な情報を集め、課題を解決するという経験をすることによって、物事を考える能力を養うのが狙いだ。優秀作品発表会が毎年、講堂で行われる。
 同校では六年間一貫教育のメリットを生かし、国語・数学・英語の主要三教科については中学から高校の内容をスタートさせ、中学三年から高校一年までは、習熟度別授業を実施している。高校二年から三年までは、文系・理系の枠組みにとらわれない自由選択制を導入している。これにより、毎年着実に進学実績を伸ばしている。
 「公立は先に子供がありきで、学校がつくられるが、私学は先に教育がありきで、建学の精神を掲げ学校をつくり、これに賛同する方に来ていただく、というように公私立では違いがあります」
 教育はあくまでも私学が本流であることが理想だとする。
 また、教師に対しては、教師の生徒に対する強い「感化力」の必要性を強調する。
 生徒募集委員会の委員長も兼ねるM名校長は「先生方の毎日の授業を充実させることが最も効果的な生徒募集。生徒にも保護者にも素晴らしい学校だと言ってもらえる学校を目指している」と力を込める。その成果を着実に出している。

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