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記事2004年3月23日 1928号 (7面) 
新校長インタビュー (101) ―― 明治学院中学・明治学院東村山高等学校
校長 森 信幸氏
道徳、実力、世界人の育成
過ちを成長の糧に


 緑豊かな広大なキャンパスを有する明治学院中学校・明治学院東村山高等学校(森信幸校長、東京都東村山市)。明治学院の創立者はヘボン式ローマ字で知られている宣教師のJ・C・ヘボン博士。一九六三年に同学院東村山高校が開校、六六年には同学院中学校が港区白金台から東村山に移転し、中高一貫教育の体制が整備された。そして、九一年から男女共学となっている。
 森校長は同校の教育方針について「本校はキリスト教教育に基づく人格教育を理念に掲げ、道徳人・実力人・世界人の育成という三つの柱を根底に据えています」と語る。三つの柱はさまざまな場面で具体化されている。
 道徳人の育成については、毎朝二十分行われている礼拝と、聖書の授業が中心に行われ、自己の生活のあり方を聖書に照らして、絶えず自己を変革していく志向を持った人間の育成を目指していく。
 実力人の育成の面では、自己に与えられた課題に主体的に取り組み、これを克服していく人間ととらえている。ここ数年進路指導にも一層力を入れている。生徒の実力をつけるために、平日六時間、土曜日四時間、週三十四時間授業の実施、高校二年から個々の進路希望に沿った選択科目「国語・数学の選択」「理科・社会選択」を行っている。そして、高校三年から文系と理系のクラスに分け、進路に応じた科目を集中して学習できる。また、生徒の学力向上のために、教職員研修会(年二回実施)では具体的方策をたてた。
 世界人の育成の面では、フィリピンやタイの子供たちへの精神里親運動の参加や、医療の不十分なアジア諸国で医療活動を展開しているキリスト教海外医療協力会(JOCS)への援助などを行っている。また、世界人育成にのっている国際交流プログラムは、「北米四十日間ホームステイ」「ホームステイ一年間留学」「グリーンハンドベルクワイアの北米演奏旅行」(隔年)――が中心となっている。
 「生徒や保護者のニーズに応えられるような選ばれた学校を目指していきます。過ちを犯した場合には、隠すのではなく、〓過ちを成長の糧に〓、生徒をどのように変えていくかが重要で、これがまさに本校の教育であると思います」と森校長は語る。

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