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記事2004年12月3日 1962号 (2面) 
大学教育力の強化
大学教務部課長研修会
私大協会
平成十六年度大学教務部課長相当者研修会(主催=私学研修福祉会、協力=日本私立大学協会)が「大学教育力の強化に向けて」をメーンテーマに掲げ、十月十三日から十五日にかけて、千葉市・幕張の幕張プリンスホテルで開催された。
 初日は「私立大学を取り巻く諸情勢」「大学教務部課長相当者研修会の研修目標と大学教育の在り方」についての解説、および「高等教育のグランドデザインを考える〜高等教育、特に私立大学の役割を含む〜」(大学の未来像シリーズ)と題する講演が行われた。
 二日目はメーンテーマについて、(1)「『自校教育』という新しい実践〜その試みと意義を考える〜」(2)「『特色ある大学教育支援プログラム』にみる大学教育力の充実強化」(3)「大学改革と財政支援の方向性」からそれぞれ報告などが行われた。
 このうち、(1)については、寺撫ケ男・学校法人立教学院本部調査役(東京大学名誉教授)が報告。寺赴ウ授は立教大学での経験を基に最近、増えてきた自校教育のベースにあるのは、大学のコミュニティーとしての力を引き出すと指摘したうえで、「自校教育は導入教育の一環として大事であること、大学の個性を学生、教職員、卒業生と共有していく作業になること、学生の意欲、やる気を育てることになること――で意義がある」と述べた。
 また、(2)のうち、「地域・社会との連携『国内外の地域に密着した実践的環境教育』」と題して、増井忠幸・武蔵工業大学環境情報学部教授が報告した。同学部の特色を「二十一世紀における有限な地球環境と高度情報化の中で、持続可能な社会の形成に資する教育研究活動を積極的に推進すること」と紹介し、ISO14001を取得したキャンパスでの実践的な環境教育と地域への情報発信などについて述べた。増井教授は「ポイントは、学生の存在を重視し、環境教育のモデル大学として地域に開かれた『環境教育の拠点』の確立を目指す」と方針を述べた。また、Aの中で「教育課程の改善によって生み出される教育の資質向上『新時代の医療を担う薬剤師養成教育の実践』の取り組みから」について、小宮山貴子・北里大学薬学部臨床薬学研究センター教授が報告した。


大学の教育力強化をテーマに 講演などが行われた私大協教務研修会

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