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記事2004年11月3日 1956号 (2面) 
中央教育審議会の審議動向
短大基準協認証評価機関として申請
川並会長らが概要等説明
【大学分科会制度部会】
 中央教育審議会の大学分科会・制度部会は、十月二十八日、第十三回会合を開きわが国の高等教育の将来像について、上智大学の香川正弘教授ら有識者から意見を聞いたほか、短期大学基準協会と大学評価・学位授与機構からの認証評価機関としての申請を受け、短期大学基準協会の川並弘昭会長(聖徳大学短期大学部理事長・学長)ら両評価機関の責任者にヒアリングを行った。
 短期大学基準協会からは川並会長ほか、坂田正二副会長(広島文化短期大学理事長・学長)、山内昭人理事(香蘭女子短期大学理事長)、佐藤存事務局長が出席、同協会の沿革、行おうとする第三者評価の目的、概要、方法について説明を行ったうえで、「加盟四百十校は、この第三者評価を向上のチャンスととらえ、力を合わせて取り組むつもりだ」と、短期大学教育の向上・充実を目指す姿勢であることを強調した。大学評価・学位授与機構からは、長谷川裕恭理事らが出席、同機構の定める大学評価基準が、十一の基本的な評価基準から構成されることなど、評価の概要を説明したほか、大学の希望によって行う選択的評価を実施する予定であることなどを話した。両機関の認証を行うべきかどうかについては、次回の制度部会で審議したうえで、大学分科会で結論を出し、答申する予定。
 わが国の高等教育に関する意見発表を行った公認会計士の和田義博氏は、学校法人や一般企業の経営を見てきた立場から、株主に利益を還元することが目的の株式会社は、学校法人などの非営利法人とは本質が異なるので、双方が同じように大学を設置することについては疑問があるとしたうえで、「効率的な運営という面では、学校法人が株式会社に見習うべきところもある」と指摘した。
 メディア教育開発センターの吉田文教授は、遠隔教育について、現段階では、制度的な矛盾がある等の意見発表のほか、日米における遠隔教育の普及状況等現状を報告した。香川教授は「大学の資源を地域社会に開放し、社会人学生の割合が三〇〜四〇%を占めるくらいになることが望ましい」など、大学開放を中心に意見を述べた。

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