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記事2004年11月13日 1958号 (2面) 
特色ある私学教育求め 全国私学教育研究集会開催
全国から8百人の教員ら参加
第五十二回全国私学教育研究集会福島大会が十月二十八日から二日間、郡山市のホテルハマツで開かれ全国から約八百人の私立中学高校理事長・校長・教員らが参加した。今大会の研究目標は「特色ある私学教育を求めて――建学の精神と国際化」。部会等で明日の私学教育を研究討議した。

 大会初日午後から開催された全体集会では、初めに財団法人日本私学教育研究所の佐藤早苗理事長が、「公立学校が個性化を打ち出し限りなく私学に近づいている。私立学校はより私学らしい独自の教育を行い、世の中の私学に対する期待に応えていかなくてはいけないと痛感している。そのため教職員の資質向上こそが大事」とし、研修への積極的取り組みを促すとともに、引き続きより内容のある研修を提供していく考えを表明した。
 また大会実行委員長の千葉満・東北地区私立中学高等学校協議会長は、地元の偉人・野口英世を挙げ、「人間愛に燃え世界に羽ばたく若者をたくさん育てられればこんな素晴らしいことはない。そのためにも先生方の今後のご努力ご精進に期待している」と語った。さらに山阜M・福島県私立中学高等学校協会長は、紅葉や温泉、史蹟などを堪能して研修会の思い出を深めてほしいなどと歓迎のあいさつを行った。
 続いて来賓の佐藤栄佐久・福島県知事は、「学校教育における皆様の指導力には大きな期待が寄せられており、特に独自の建学の精神と伝統に基づいた個性豊かな教育を展開されている私立学校は、これまで以上に重要な役割を果たしていくと考えている」とし、実り多い研修成果としなやかでたくましい人材育成に強い期待感を表明した。また藤森英二・郡山市長に次いで挨拶した田村哲夫・日本私立中学高等学校連合会長は、三位一体の改革で私立高等学校等は厳しい状況に立たされているが、「研修の素晴らしい成果を現場に生かして、(世の中に)私学教育ここにありと示してほしい」と参加教員らを激励した。全体集会ではこのほか帝京安積高校の和太鼓部が勇壮な演舞を披露、初日最後は小泉武夫・東京農業大学教授が記念講演し日本独自の食文化を守っていく大切さなどを力説した。二日目は終日、部会での研究協議。

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