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記事2004年10月23日 1954号 (2面) 
私立短大の志願、受験者数が増加
大学・短大の入学者選抜実施状況概要 文科省発表
平成16年度 四大志願倍率は低下
AO入試の実施校増加傾向
 文部科学省は十月七日、平成十六年度国公私立大学入学者選抜実施状況の概要を公表した。
 それによると四年制大学の今春の入学志願者数(延べ数)は前年度と比べ十二万四千四百二十人(三・三%)減少し、志願倍率は六・九倍から六・七倍に低下した。
 国公私立別に志願者数をみると、国立大学が四・三%減り、公立大学は七・六%減少した。私立大学も三・○%減ったものの最も減少が軽微だった。私立大学の志願倍率は前年度比○・二ポイント減の七・二倍。志願者数の減少は複数受験の減少なのか不明だが、平成十六年度の学校基本調査結果速報でも同様の結果が出ている。
 一方、短期大学は、国公私立全体で入学志願者数(延べ数)が前年度比六千二百六十八人(二・九%)減少したが、私立だけは前年度比千八百七十四人(一・○%)増加し、志願倍率は一・七倍から一・九倍に増加した。
 私立短大は募集定員が前年度に比べて八・五%(約九千人)減ったものの入学志願者、受験者数が増加、合格者数、入学者数は減少していた。募集人員を減らしたこともあるが、いわゆる定員割れの人数は前年度の四千人強から約七百人へと激減した。
 国立短期大学は募集定員を大幅に減少させたことから入学志願者数、志願倍率などが軒並み激減。公立短期大学は募集定員を七・四%減らしたことからそれに伴い入学志願者数などが減少した。
 またアドミッション・オフィス(AO)入試に関しては、大学の場合、実施する大学・学部、入学者数の割合が増加している。AO入試を採用している大学の割合は、国立で二六・五%、公立で九・六%、私立で六四・八%。ただしAO入試による入学者数の割合は、国立で一・二%、公立で○・四%、私立で六・○%と少ない。短大でもAO入試を取り入れる学校は増えており、私立短期大学で五○・八%の学校が採用しているが、AO入試による入学者数は全体の七・五%。
 一方、従来からの推薦入試等は大学の九七・四%が実施、入学者数に占める割合も三四・九%を占めている。短大で推薦入学等を行っている学校は九九・五%、入学者数の割合は六六・四%を占め、前年度と比べわずかだか増加している。
 社会人特別選抜に関しては実施する学校、学部(学科)は増えているが、入学者数は低迷を続けている。

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