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記事2004年10月23日 1954号 (9面)
新校長インタビュー (110) ―― 日出高等学校・日出女子学園中学校
校長 田邉 稔氏
| 日出高等学校・日出女子学園中学校(田邉稔校長、東京都目黒区)は平成十七年度から大きく変わる。 「昨年学園創立百周年を迎え、今年から次の百年に向かって第一歩を踏み出しました。来年度からの新しい試みは、学園創立以来の大改革です」(田邉校長) 同校は「しなやかな強さを持った自立している人間を育てる」を教育理念としている。この教育理念を実現させるために、田邉校長は来年度から始まる大きな柱として、(1)フレックス制の導入(2)男女共学の実現(3)五コース制の採用――を示した。 同校のフレックス制は、登下校時間を自分で選ぶことによって自分の目的にあった高校生活をプロデュースするもの。生徒は八時十分(一時限目)または十時(三時限目)始業のどちらかのクラスに所属し、それぞれ、十四時十分(六時限目)または十六時(八時限目)終業になる。単位制に似た制度で、基本的に留年はない。 「このフレックス制を導入したところに、本校の教育理念であるしなやかな強さ≠ェ表れていると思います。また、この点からも男女共学という考え方も生まれたのです」と田邉校長は語る。 五つのコースは総合、医歯薬系進学、少人数ゼミ、スポーツ、芸能関係の各コースで、生徒一人ひとりの将来の進路に合わせている。「総合コース」は幅広い進路実現に対応している。「医歯薬系進学コース」は、各学年十人一クラスの少人数教育が特徴で、医歯薬系大学への現役合格を目指す。「少人数ゼミコース」は、中学からの内容を基礎からやり直すゼミ形式の授業と、進んでいる生徒の能力を一層伸ばす授業とに分かれるのが特徴だ。「スポーツコース」では、将来さまざまなスポーツ関係の職種に携わりたい生徒のため、「芸能関係コース」は将来芸能関係の仕事に就きたい生徒のためのコースだ。 さらに、中高とも「チューター制度」を導入する。一人の生徒が一人の教師にさまざまなことを相談する制度だ。 同校では学園祭をすずかけ祭という。戦後、同校は戦災に遭ったが、すずかけの木だけは生き残った。「新しい試みを成功させたい」と田邉校長の期待は膨らむ。
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