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記事2004年10月13日 1952号 (8面) 
ユニーク教育 (135) ―― 鳥取城北高等学校
多くの体験学習を導入
校訓「質実剛毅」を基底に
 鳥取城北高等学校(邨上啓子校長、鳥取県鳥取市)は「校訓『質実剛毅』の校訓を基底に、知・徳・体の調和と統一のとれた教育活動を展開し、明朗闊達(かったつ)にして進取の気象に富んだ人材の育成をめざす」を建学の精神に掲げる。
 知・徳・体のバランスの調和と統一のとれた教育活動は、三つの学科・六つの多彩なコースの導入によって展開されている。普通科は普通、進学、志学科、体育の四コース、情報処理科は経営情報コース、および商業科は総合ビジネスコースから成り立っている。生徒一人ひとりの進路実現のために、これらの多彩なコースを設け、しかも体験学習を多く導入しているのが大きな特色だ。
 普通科・普通コースは基本的生活習慣を大切にし、調和の取れた心豊かな人間を育成する。個性を生かす教育の充実を目指すため、特に生徒の感性を磨くために「自然体験・社会体験・生活体験」の場を積極的に導入している。一年で行われている外部講師マナー教室では、基本的生活習慣を確立させる教育の一環として、外部講師を招いて正しい言葉遣いやマナーを学んでいる。また、園児とのふれあいを通して、親になることの責任感や生命の大切さ、尊さを考えさせることを目的として、思春期ふれあい体験実習を幼稚園で実施している。
 普通科・進学コースでは、勉強やスポーツを通して、「やるべきことはきちんと行った上で伸び伸びする」という姿勢を養成する。毎年八月中旬、三泊四日で勉強合宿を行っている。この合宿は自ら学習する姿勢を身につけ、学習に集中することができる精神力を養うことが目的だ。
 普通科・志学科コースでは国公立大学への現役合格を目指す。このコースは七限授業を行っているほか、進学コースと同様、勉強合宿を実施している。
 普通科・体育コース(男子)では健康の保持増進を図るとともに、社会のスポーツ振興に寄与する能力・態度を育成する。スキー実習、テーピング講習、レクリエーション講習、救急法講習などさまざまな講習が用意されている。このコースではプロとして、活躍している卒業生を輩出している。
 情報処理科・経営情報コースでは、一年次にコンピュータの基礎基本と、簿記などの会社経営の基本を学ぶ。二年次からコンピュータシステム専攻と会計専攻に分かれる。このコースの生徒たちは、初級システムアドミニストレータ、基礎情報技術者、全商簿記検定一級、日商簿記検定二級、全商英語検定一級を目指している。
 商業科・総合ビジネスコースでは、将来を見抜く力を持って貢献できる人材を育成することに重点を置いている。このコースでは全商簿記会計、全商情報処理検定、全商コンピュータ利用技術検定、全商ワープロ検定、全商商業経済検定などの資格を取得できる能力を育成する。
 同校が実施しているそのほかの体験実習では、全学年の希望者が対象の訪問介護員養成研修がある。この研修を通じて、地域や社会福祉施設での活動に積極的に参加する態度を養い、高齢者、障害者などに対する理解と関心を高め、訪問看護員三級の資格取得を目指す。夏季休暇中を利用し、実習は老人福祉センターなどで行っている。


ウエイトトレーニングを行う生徒

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