株式会社朝日塾による私立中学校開設の是非等を検討していた御津町（岡山県御津郡）の私立学校審議会は、昨年十二月中旬、同校の設置は妥当とする答申を安信治雄町長に提出した。今月末にも初の株式会社立中学校として認可が下りる予定だが、入学試験は一月十日に既に終了、同十三日に合格発表、四月十日には入学式が予定されている。校舎として同町から借用する旧公立学校校舎の転用に関しては同町が文部科学省に打診している。
　株式会社立となる朝日塾中学校は、構造改革の特区として例外的に認められたものだが、今後、恒常的に認めるかどうかが検討される。
　同校の初年度の募集人員は八十人。学習指導要領に縛られず公立中学校の一・四三倍の授業時間を採り、中学三年の秋には中学校で学習することをすべて終え、残りの半年間で高校受験に向けた学習を徹底、兵庫県の灘高校など近隣県のトップ校に合格できる学力を育成する。教育課程ではそのほか、堂々と討論のできる国際人の育成を目指す独自の教科「ディスカッション科」を開設する。スピーチ、ディスカッション、ディベートなどの学習形式で、クラブ活動や校則、校歌、文化祭など身近なテーマを取り上げる。
　また英語に重点を置き、美術などの授業を英語でも行う。中学生が卒業する三年後には高校を開設する予定。